スパイラル〜推理の絆〜15

キヨタカの登場と結末に注目が集まったスパイラルが遂に単行本で完結。
厚みが増してるからか、値段も1割増。409円では買えないので注意が必要(笑)。


そういったわけで、遂に長きに渡った螺旋も終わりを告げたけれど、説明は尽くされてるのに説得力に欠けていて、結局最後まで15巻通しての作品としてはどこか腑に落ちないままだった。
また、作中でいう所の“孤独”や“絶望”に実感が湧き難いことも手伝って、読む側の感情が作品に追いつけない感が残ったかな。
詰まる所、筋書きを愉しむに至らず、筋書きの上で踊るキャラクターを愛でるキャラ物作品に成り下がったというか、その段階に留まったまま、それ以上への昇華は叶わず終焉を迎えてしまったように思えてちょっと残念な気がしてる。
それは別として、こう、最終回ってどこか切なくというか虚しくなるのは俺だけ?
「長期連載はあまり好ましくない。巻数が一桁のうちに漫画(まぁ小説もね)は完結すべき。」が持論のくせにいざ終わると終わって欲しくないと思うなんて自己矛盾だなぁ。


それと、こういった話なら冲方丁さんに書いてもらうとすごく良いものが出来ると思うんだけどどうよ(笑)。
城平京原案、冲方丁脚本、水野英多作画 とか。まぁ、そんな俺の妄想は城平さんに失礼なのかも知れない。