イリスの虹 2

イリスの虹〈2〉ミス・ミステイク (電撃文庫)

イリスの虹〈2〉ミス・ミステイク (電撃文庫)

人知れず“悪”と戦うヒロイン(幼児体型)と、そのコが恋する一見してパっとしない平凡な男子高校生(鈍感)。
ここにヒロインの恋敵(スタイル良・大人しい)とクラスの仲良しさんを加えて、今回はみんなでプールへ。
っておい!なんだこの隣のご近所さんで聞いたことあるような話は。
まあ、アレだ。この辺にキャッチーな設定をもってくるのは電撃文庫では半ば当たり前のことであり、ご近所に限らずありふれた設定であり、
そも、本質はそこではないのだからここにばかり気を取られて本質に目を向けないのは愚かだ。
と、強引にそういうことにして、物語の方に触れよう。


やっぱり出ちゃった2巻でも帚が“敵”と戦うが、どうも“敵”も集団ないし組織が背景にあるらしく、意図的に帚の居る所を狙ってきているよう。
となると、当然巻き込まれ型の彼にも危害が及ぶであろうことは読むまでもなくわかる。
大事なのは、ここで彼をどのような扱いにするか。
結論としては「なるほど。そうか、そっちか(何がだ)。」という扱いに。
この辺りのヒロインと彼の関係には前作に劣らず「ぐっとくる」ものがある。
しかし、今回の話のメインとなるゲスト周りにおいては、どうも理屈くさい書き回しになっていて前作ほどの感動を得られず。
めでたくシリーズ化が内定していると思われる構成だったが、気の早い俺は既に不安が立ち籠めていたりいなかったり…。
1巻を読んだ時点で一冊完結、シリーズ化しないでくれとか願ってる変わり者なんで、まあ俺の感性はどうかアテになさらず。
杞憂であれば、それに越したことはないよね!ってことでおひとつ。