おとめ妖怪ざくろ 第一話「いざ、妖々と」


一風変わった作品を多く持つマイナー誌コミックバーズにて連載中の同名作品のアニメ。
なんとなくPVや公式HPからピンと来るものがなく、見ず嫌いをしていたのだけれど・・・。
意外に正当派で悪くない印象の第一話。


さて、「他に見るものがないので」という消極的な理由から見てみたわけですが、思いのほか面白かったです。
良く言えばオーソドックス。
悪く言えば時代遅れ。
どちらで評するかは別にして、尖ったところが少ない古き良きアニメーションの香りが印象的な作品。
反面、キャッチーな要素やインパクトには欠けます。


性質的には、ラブコメを基本にしつつ異変解決を織り交ぜるものである模様。
初回ではわずか1日のうちに
人間の男なんて→やだ、かっこいい→やっぱただのヘタレ
と、めまぐるしく乱高下する株価が見られましたが、今後は安定的にジリジリと上がっていくものと思われます。
その辺を軸にとりあえずは視聴を続けてみようかと。


ただ、そういったコメディの部分は面白かった一方で肝心の妖怪退治?の方がいまいち。
まだるっこしいというか何というか、前口上の長さと演出の派手さの割にどうもグッとくるものがなく、あまり盛り上がるシーンではなかったです。
ここにもう少し魅力が伴ってくるとコメディとの両輪が活きてきそうなのですが・・・。


そして、もうひとつ気になるのは男性陣の活躍度。
女性が奮闘する影で男はひたすら見守るだけという構図はあまり好きではなく、それが曲がりなりにも軍人となれば尚のことなわけで、今後も主役を喰わないほどにある程度の活躍が欲しいところ。


そのほか、OPはいたって普通の印象。
90年代を彷彿とさせる辺り、普通というよりはやはり少し古めかしいかも。
対照的に初回放送で一番のインパクトをかっさらっていったのがED。
ED曲のバックグラウンドで何やら総角さんの語りが・・・。
何から何まで平凡だなーと思いきや最後の最後に大きな仕掛けが待ち受けていました。
まさに不意打ち。


というわけで、際立って女性向けということもなく性別問わず楽しめそうな作りであったおとめ妖怪ざくろの第一話でした。
同じJCとはいえスタッフはまったく違うため偶然であるもののどことなく去年の『大正野球娘。』を思わせるところも若干ありました。
そういった意味でも視聴前と後では期待度が大分変わり、来週も楽しみです。