魔法少女まどか☆マギカ 第10話「もう誰にも頼らない」


何もかもを見透かしたような言動を取り、周囲の理解を得られずともまどかを魔法少女にだけはすまいとし続けてきたほむら。
彼女がすべてを知る理由。
そして、まどかに固執するわけは・・・。
秘められたほむらの過去がついに明かされた第10話。
彼女こそが、この作品の主人公だったのだ!


ほらー、やっぱり一番過酷な運命辿ってきてたのはほむほむだったんやー(´・ω・`)という今回。
さやかが可哀想、杏子が不幸。
それも確かにその通りだけれど、終わりなき地獄のループを繰り返すことに比べたら・・・。
あれこそ賽の河原地獄。
誰でもいいから地蔵菩薩の役を果たして彼女を救ってあげて下さい。


とまあ、大体ほむらが味わってきた経験に想像がついていたとはいえ、実際その過程をこうして映像と音声を伴って再現され、目の当たりにすると思った以上に辛いです。
魔法少女ほむら☆マギカ』久しぶりに涙腺を刺激される作品でした。
そして、こうなると俄然どうにかしてほむらの宿願を成就させてあげたくなりますし、普通はその流れからハッピーエンドになるのだけど、無理なんだろうなぁ、普通じゃないしなぁこのアニメ。
残り2話が重い・・・。

カッコかわいい。やさしい。頼りになる。前向き。
いまと別人すぎる・・・。
(違いを感じさせる中の人こと悠木碧さんの演技も好演でした)
まさに正統派主人公といった風体。
あのまどかを主人公に、タイトル通りに進めて王道な作品を作るのでも十分だったと思います。
なぜわざわざこんなひん曲がった趣向に基づいて茨の道を歩ませる作品にしたんだろう(´;ω;`)

  • ほむら

こちらも今と昔が違いすぎますが、最初から今みたいだったらむしろその方が驚きなので、こちらは当たり前の事実が明らかになっただけとも言えます。
と同時に、キャスティングが斎藤千和さんであることに今回が一番納得させられる回でした。
うん、これはちわちわを置いて他に務まる人は居ないんじゃないかとすら思えます。
翻せば、この人であったからこそこの10話がとても良いものに仕上がったんじゃないでしょうか。

  • 負けないこと逃げ出さないこと投げ出さないこと(ry

ほむらのテーマソングに決定。
いや、本当に。
よくまああれだけ何度も絶望を味わっているのに諦めてしまわないものだな、と感心します。
それほどまどかが大切ってことなのでしょうけど・・・。

  • マミさん

この人は全然変わってないですね。
安心のマミクオリティというか、安定感。
結局死んでしまうことに代わりなかったとはいえ、最期の形も3話のそれよりは多少マシなものになっていたのも救いかな。

  • 「こんなのもう嫌だよ」

そうだそうだ、こんなんもう嫌やーーー!
しかしこちらとしてもできることなら御免被りたいのですが、悲しいけれど脚本書いてる鬼畜がそれを許してくれないんですよね。

  • 作画

こ、これがシャフトの本気・・・。
気合の入りようが尋常じゃなく、鳥肌が立ちました。
キャラデザからして変わったんじゃないかってくらいにディテールまで丁寧に描き込まれた表情が多く、科白がなくても機微が伝わってくる場面が多かったです。

もうほんとコイツだけは・・・。
鬼だの悪魔だのといった形容では足りないほどのド畜生でしたね。
必要なエネルギーのノルマが達成できたからあとはどうでもいいや、自分たちで何とかしてねとか・・・。
おまえが蒔いた種なのにアフタフォローなしでやり逃げとは恐れ入る。
さすがやで、キュゥべえ氏。

というわけで、まどか・ほむらの両ヒロインの中の人がすごかった10話でした。
近年タレントを起用するジブリが叩かれたりもしていますが、やはりキャラクターに声を与えて命を吹き込むのはその道のプロである声優が一番ということですね。
そして、内容的には実質第0話といった様相だったので、これを見た後にもう一度1話を見直すと、違った世界が見えてきそうです。