スカーレット・ソード[佳作]

人物の機微描写に乏しい所がある(これはつい先日のレインにもあてはまる)。
その分、ストーリーに集中を向けられるとも言える。“あくまで物語”だろうか。
しかしそうした場合、ストーリーの奥深さか登場人物に押しがないと物足りなくなる。
レインはキャラにパンチがあったけど、スカーはやや力不足。でも話の構成でいったらこちらの方が良い。
但し、大掛かりな物語の一部分を切り取ってきた印象が拭えない点*1に若干難あり。


結論。レインは完全に当方の個人的趣味。スカーの方が広く薦められる。
但し高い。一定程度しか売れないだろうことを前提にしてるだろ、と疑わしい程に高い。
お財布に余裕があることが条件。そうでもなければ普通に文庫を2・3冊買おう。

*1:どうも企画・コンセプトの段階からの都合らしい