イリスの虹[傑作]

イリスの虹 (電撃文庫)

イリスの虹 (電撃文庫)

見つけた!久しぶりに。これこそ正にライトノベルの真骨頂。
最近の電撃は乱発気味*1で、数撃ちゃ当たる的に良著に巡り合う確率が低くなってきてて(ry 以下あらすじ。
主人公「箒」はどんな感情も書き換えられる。悲しみ・苦しみ全てをなかったことにできる。
しかし、その異能により喜びの感情さえも自在に創り出せてしまう。
そんな箒が心の底から湧き出るような本当の喜びに触れたその時…。

てな話であり、基本筋では勧善懲悪−討滅する者とされる者−なのだけど、
“ここに在る失いたくない自己”されど滅ぼされる宿命は変えられず…消え行く者の悲哀も丁寧に描かれているから心憎い。
更にコンセプトも面白く、表現も足りているから特殊さが伝わらず訳分からないままに留まらない。


うん、文章能力のブの字もない俺が引用なしでこれだけのことをすらすら書けるんだから間違いない(笑)。
ラノベ読みなら無条件に文句なくお奨め。というか買いましょう。読みましょう。そうしましょう。
ラノベ未経験者に勧める際の代表作*2にもラインナップできるかな。ラノベ読み以外の方も是非どうぞ。

*1:今月の新刊は15冊だったろうか。とにかく群を抜いて多い。

*2:月刊誌ダヴィンチの企画にもあった。砂糖菓子とかイリヤブギーポップが挙がっていたと記憶している