疾走!千マイル急行(上)[秀作]

疾走!千マイル急行〈上〉 (ソノラマ文庫)

疾走!千マイル急行〈上〉 (ソノラマ文庫)

さすが小川一水、面白いわーこれ。
東西を巨大な嶺に因って分けられ、縦横無尽に線路が延びるジオール大陸。
その大陸の西端エイヴァリーから密命を受け特急列車が出発する。
目的地は東側の大国采陽。大人の中に四人の子供を乗せて、長く険しい旅が始まった。

采陽にたどり着くまで上巻は終わるけど、上巻だけでもお腹いっぱい。
それでも俺は鉄道に興味が微塵もない人だから満喫したとは言えないんだろうなぁ。
鉄ちゃんならずとも鉄道に少しでも興味がある人なら涎もの?*1
政治的・軍事的駆け引きもこの著者の見所。但し心理描写の堀下げがもっと欲しいとの声あり。なるほど、そうかも。
本作は、過去の歴史から東側諸国は西に遺恨の念を抱いているが、歴史教育を正しく受けていない子供は何故東側の人々の自分達を見る眼が冷ややかなのか解らず…以下下巻へ。といった所。
なんだか日本とお隣の国々みたいな話(苦笑)。


すぐにでも続きが読みたい。が、試し買いであったが故に下巻がない_| ̄|○
買えたら明日にでも買おう。

*1:小川さんは膨大な資料を漁って執筆に当たる事が多い為、描写の丁寧さは折り紙つき