流れ星が消えないうちに

流れ星が消えないうちに

流れ星が消えないうちに

最愛の人と死別した女性と、死んだ彼の親友であり彼女の今の恋人の二人が過ごす“彼”の死から一年半後の物語。
相関図で捉えると昼メロに思えるけれど、中身はそんなこともなく非常にさっぱりしている。
彼女は彼女で、“彼”との思い出を忘れるべきではないし忘れたくないと思い、彼は彼で彼女に“彼”のことを忘れてもらいたいと願うわけじゃなく、お互いがお互いと“彼”との関係を大切にしている、そんな話。
死別までの過程とその直後を描く作品は多いけれど、これだけ期間を経た後がスタート地点ていう作品は少ないんじゃない?
まあ、だからといって何か目新しいものがあるかと言うとそうでもなくて、どちらかというと何もないわけだけど、
良い意味で本当に平坦で事件性みたいなものはないし、一見して何も進行してないように見えて、
歩みを止めていた自分を振り返り少しずつ少しずつ歩き出そうと、着実に彼女の内面で何かが動いていく様に穏やかながら熱いものを感じた。