とらドラ!

とらドラ!1 (電撃文庫)

とらドラ!1 (電撃文庫)

似たような心の傷をもつ二人が寄り添い始め今までの日常が変わり、いつしかその非日常がなくてはならない日常になっていた…。
さて、小説というものは創作物である以上、時に都合の良い展開が起こる御都合主義という壁にぶちあたる。
そして大きく分けて以下の二通りになる。
1:御都合主義が気にかかって面白くない壁を越えられない作品
2:そんな壁などものともせず驀進する作品
竹宮さんの今作を俺は後者と位置づけたが中の方はというと、まずもってラブコメの“コメ”の部分で笑かせてくれすぎです。
電車の中で本を読んでる男がいきなり笑い出したらアブナイだろ(笑)。勘弁してください、外で読めません。
そして次に、毒がない棘がないこんな優しい話をありがとう。
読んでるこっちが恥ずかしくなってくるのは仕様ですか、そうですか。
まあなんだ、読んだ後にこれだけ気持ちが穏やかになれるってのは良いことだね。ベタでもいいんじゃない?