PandoraHearts 2
Pandora Hearts 2 (Gファンタジーコミックス)
- 作者: 望月淳
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2007/03/27
- メディア: コミック
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- ココにジンときた :「…でもオレにはおまえがおまえでなくなる程の何かを失ったようには見えないけどね(106頁)
オズかっこいいよ、オズ。
「おまえは存在そのものが罪だ」と断罪され堕ちた先─牢獄アヴィス─で悪魔と違法に契約してしまったオズ。
その悪魔─アリス─の力により自力でアヴィスから戻ったオズの前に、違法契約者を取り締まる機関─パンドラ─の者が現れる。
しかし、オズは何か重要なモノの“鍵”となるらしく、別の一行─パスカヴィル─にも狙われているため裁きを受けず、パンドラの庇護下に入り協力をすることとなった。
さて、2巻まで読んだ印象では大体こんな感じのストーリーになるのかな、というところです。
「ひょうきんなお調子者」1巻からそんな印象だったオズですが、2巻でこれは確信に。
女の子を見かければたらしこみ、みなが真剣な時にもへらへらと。
ただ、これを「前向きで明るい」と言えば聞えは良いですが、厳密には「年不相応に落ち着いていて、喜怒哀楽の感情の一部が欠けている(もしくは内に抑え込んでいる)」と評した方が良いような複雑な様子。
そしてアリスは素直じゃなくて怒りっぽい、そんなアリスをからかうパンドラ上司の変人ブレイクと無愛想マン鴉(レイブン)のいがみ合いがおもしろく、重い雰囲気のストーリーのアクセントに。
物語の方も「オズの罪」「アリスのなくした記憶」「パンドラの意図」そして「パスカヴィルの目的」と、ばらばらに散らばったピース、張られた伏線が一体どんなパズルを完成させるのか。
ちょいミステリアスな調子がすごく興味深いです。
また、2巻では“違法契約者”が背負うことになる枷と宿命などなど、より細かい設定も明らかになります。
それと、毎回コンセプトを変えてくるカバー下のオマケもおもしろいですよ。
お気づきでなかった人はめくってみましょう。