灼眼のシャナ 3
- 作者: 高橋弥七郎,笹倉綾人
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2007/04/27
- メディア: コミック
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- ココにグッときた :手向けとしてのシャナの優しい微笑み(108頁)
まず滅多にお目にかかれないシャナの柔らかい表情にビビっとくるんですよ、場面が場面だけに。
ストーリーはフリアグネ編が決着するところまで。
一応最後の1話は次回への前振りの回となっており、某酔いどれ姐さんの登場もチラっと。
物語としては、ようやく第一章を終えた所になります。
しかしまあ、これでまだ小説1巻を消化しただけですから、如何に丁寧に原作を漫画化しているかが窺い知れます。
これだけしっかりと漫画になるのなら原作者は元よりファンの方も不満はないんじゃないでしょうか。
ってなわけで、とにかくもうクオリティの高さは筆舌に尽し難し。
これ以上は望めない、望まない、望むべきじゃないってほどに良い作品になっていると思います。
何しろ文字だけのせいもあってか、小説ではどうにも記号的過ぎかつあざと過ぎる印象が否めなかった主役のシャナが、漫画では一回り以上魅力を増しています。
少々マイナーな喩えになりますが、最近の例だと『皇国の守護者』といった「漫画で初めて作品を知って小説も読みたくなる」ような数少ない高品質のコミカライズですね。
絵の方も、相変わらずのデッサンの狂い(目鼻口の位置が変、など)があるものの、とかく表情の描き分けが秀逸です。
具体的には、「おかしくて笑っている笑顔」「勇気をもらい奮い立った時の笑顔」「心を通わせた優しい笑顔」などなど、これら全てがはっきりと別の物と判る様描かれています。
あぁ、もう本当に、4巻5巻と毎月リリースされても苦しゅうない。
尚、帯にはシャナプロジェクト大展開中とあり、劇場版アニメ・TVアニメの告知がされていますが、それ以上に要注目な告知が巻末予告に。
内容は、16世紀初頭を舞台としたシャナの前、先代炎髪灼眼のフレイムヘイズを主役としたオリジナルの漫画が夏から連載開始!というものです。
原作・キャラクターデザインはそのままに、作画は木谷椎さんでお送りされるようです。