ぼくらの 5

ぼくらの 5 (IKKI COMIX)

ぼくらの 5 (IKKI COMIX)

  • ココにうるうる :攻撃隊による決死の捨て身攻撃(22〜23頁)

あぁ…また誰かの犠牲の上にぼくらは…。


※注
4巻までの内容はネタバレ扱いしていません。
アニメより先の話に入っていますが、こちらにもネタバレ配慮はしていません。


門司編完結、マキ編も完結、キリエ編の導入までが収録された5巻。
4巻でお伝えした新事実ですが、この5巻で回収された伏線の前に霞んで消え去りそうです。
ちなみに内容は「14人契約したはずだったのに13人しか契約してなかった=誰か1人未契約のやつが居る」というもの。
どうせウシロだろ?と思ってしまうのは仕方ないことではありますが、果たして本当にウシロなのか否か。
(5巻終了時点でまだ順番が来ていないのは、ウシロ・カンジ・アンコ・コモ・マチの5人だけです。)


で、肝心の5巻で判った方の問題ですが、これはまあ…アレですね。
半ば読者の誰もが予期していたことだとは思いますが、実際に叩きつけられるとあまりにも重い。
と同時に、非現実さが一層増したことでかえって作品が薄っぺらいものになってしまったような気がしなくもないです。
ここら辺の舵取りは長編に付き物の難題で、どうしても物語の進行と共に軽くなりがちな「起きている事の重大さ」をどう色褪せない様にするか、という話でもあります。
その点では、ストーリーも後半〜終盤戦になってきた5巻でのネタ明かしはタイミングは良いかと。


尚、モジ編は戦闘終了直後までしか描かれません。
さすがに手術が失敗したなんてことはないだろうけれど、ナギやツバサのその後はわかりません。
それにしても、モジの時だけ戦闘が終わってから死ぬまでにやたら時間があるのはちょっとご都合主義に思えてしまったり…。
また、マキは最後まで家族のために!と前向きに戦って最期を遂げます。
やはりどうしても、カコやチズみたいなのではなくダイチやマキのようなこの手の類のエピソードの方を贔屓してしまう。
それこそハリウッド的で、誉められたものではないのかも知れませんが…。


ちなみにウシロがカナちゃんに辛く当たる理由は既に4巻でほとんど明らかになってます。
そして5巻でマキがそれを咎めるというか、諭すわけですが…。
でもってやっぱり予想の範疇とはいえ、こういった背景があるとウシロを見る目が少し変わってしまいます。
同情の余地があるかないか、なんてやっすい価値観でしかないですけれど、その観点からではウシロの方がよほど酷いことをしているにも関わらず「クソガキピーね!(自主規制)」って気持ちがウシロ<<カコになっちゃうんですよね。
あー、駄目だな、俺。