ぼくらの 6

ぼくらの 6 (IKKI COMIX)

ぼくらの 6 (IKKI COMIX)

  • ココにヒヤヒヤ:す、寸止め?(148〜149頁)

意図がわからん、意図が…(ちゃんとその後で意図が判明します)


※注
5巻までの内容はネタバレ扱いしていません。
アニメより先の話に入っていますが、こちらにもネタバレ配慮はしていません。


既刊での最新刊。
あとは7月の7巻を待つしかありません。


さて、そろそろ終わりの見えてきそうな残り人数となったこの戦い。
前巻で明らかにされた「戦っている相手もやはり人間」*1という事実を前に、残された子供は何を考え何を想うのか…。
6巻はキリエ編の完結までと、コモ編の終盤まで。
今回はジアースでの戦闘はほとんどありません。
キリエ編に至っては戦闘シーンが省かれてすらいます。


じゃあキリエ編って何がメインなの?ということなのですが、漠然と言うなら哲学論?
自分の命と他人の命。知人の命と他人の命。同じ世界の人の命と別世界の人の命。
それぞれはみんな等価値ですか?それとも違いますか?
同じなら、手前勝手に相手の命を摘み取って良いのですか?

的な話ですね。
要するにキリエがその事に悩み、戦って勝つことに踏み切れずに居るけれど、自分なりの結論を出して相手の地球を滅ぼす決意をするまでがエピソードの主題になります。


また、この話ではいままで以上に自衛官田中さんの役割が大きなものとなっています。
そういったわけで、柱でもあった門司が居なくなりましたが、3巻から始まった自衛官によるサポートの甲斐もあってひとまず子供らは問題なさそうな印象。
それから、田中さんの言葉、キリエの考え、それぞれを通して作者の代弁が成されていると見ることもできますね。
先の問題に対する作者の答えと読者の答え、似ることもあれば決定的に相違することもあると思います*2
たかが漫画、されど漫画。
テーマ性の高さは変わらないものがある。


ちなみにコモ編はかなり科学的な話が幅を利かせてます。
苦手な人はもう、適当に読み流しちゃってもいいんじゃないかな(笑)。

*1:但し、操縦者は同じ地球の人ではない。平行世界の地球人=パラレルワールドの人たち

*2:一応書いておくと、管理人の考えは田中さんに近いですね。より親しい人のため、自己保全のためであれば他者を殺めるのも止む無し。但しその罪は負って然るべし。まあ、正当防衛肯定派です。