ひとひら 4

ひとひら 4 (アクションコミックス)

ひとひら 4 (アクションコミックス)

  • ココにジンときた「ずっと・・・ともだちだか・・・ら だからがんっ・・・ばってきて・・・」(24〜25頁)

全俺が泣いた。


※3巻までの内容はネタバレ回避しておりません。
 また、おそらく放送中のアニメよりも先の内容だと思います。
 ご注意下さい。


超あがり症の女の子、麻井麦の成長ストーリー第4巻。
麦を引っ張ってくれた先輩が卒業していき、麦を支えてくれた親友の佳代も夢のために海外へ旅立った。
そして残された麦は2年生になる…。
「佳代ちゃんが心配しなくて良いように私も頑張る」と決意した麦だが、人は急には変われないのか…。
あの一年を経験して尚、まだ麦の引っ込み思案な性格は直っておらず、新年度を機に入部を決意したはずの演劇部への入部すらままなっていなかった。
あの先輩は居ない、佳代も居ない、麦は演劇部で上手くやっていけるのだろうか。



新章突入!といえる印象の4巻です。
野乃を始めとした良くも悪くもキャラクターの強い先輩たちが一線から退きました。
まったく登場することがなくなったわけではありませんが、それでもいいとこ準レギュラー。
これからは麦にちとせと甲斐、そして前部長─榊─を除いた演劇部の面々が中心となります。
が、如何せんその演劇部の面々が弱いというか薄い。
一応、個性という点ではそれぞれ尖るものがあり個性的だけど、どこか物足りないってのが正直なところ。
うまく説明できてませんが、とにかく、野乃・美麗・理咲に桂木の強力陣と比するとあまり魅力的じゃあないんですよね…。
これが単に「まだあまりよく知らない人たちだから」ってんなら問題ないけれど、そうではなく「根本的にキャラが劣るから魅力を感じない」のだとするとちょっと先が不安。


ちなみに、4巻は初めてコミカルアイコンがついたことが示すようにギャグっぽい笑える展開が若干混ざってます。
比較的真面目でシリアスな話の多かった研究会時代と一線を画す目的なのか、進行上の偶然かは定かではありませんが、3巻までのひとひらの雰囲気が好きだった人は少し肩透かしを喰らうかも知れません。
まあ、早い話が新章も始まったばかりでストーリー展開もキャラクターも手探り状態。
あれこれ判断するにはもう少し先を読んでみないとわからない所ですね。


尚、4巻はカバー下のオマケもちょっと豪華で、いままでもキャラ設定・イラスト・ラフ画の順におまけがありましたが、今回はおまけ漫画が表裏に載っていたりします。