KNIGHTS 3

Knights 3 (電撃コミックス)

Knights 3 (電撃コミックス)

  • ココにグッときたアニスの前に毅然と立ちはだかるニーナ からの一連のシーン(160〜167頁)

全俺がエキサイトした!


「うぉぉぉぉぉ、あっちぃ〜!」
と思わず懐かしのスピキュールごっこなんかをしてみたくなり、HEATアイコンのインフレが発生する程に激烈HEATな3巻です!
いやぁ、化けましたねーこの作品。
別段変わった趣向が凝らしてあるわけではありませんが、このストーリー展開は燃え滾らないわけがない。
特に、いままで割と存在が薄く何のための主要登場人物なのか意味を図りかねていたニーナの存在が、ここにきてぐっと重要性を増し存在感大爆発。
「あぁ、なるほど…こりゃあ当初からメインヒロイン扱いだったわけだ」と得心がいきますね。
というわけで、3巻にして確信した。
とりあえず買っておけ、とそう申し上げておきます。


そんなわけでこの3巻は物語上色々なことがあり、密度も濃く非常によろしい具合。
話の方は前巻からの続きで、馬上槍試合(ジュースティング)に我流で挑むミストとその事に何やら思う所がある様子のウィルヘルム卿…という所から。
そしてこの馬上槍試合後のある出来事をきっかけにミストが軽い精神崩壊を起こし、そこへ追い討ちをかけるような事態が…となかなかに忙しい展開。


そういったこともあり、「試合後の一騒動でミストが打ちひしがれる→荒れ狂ったように聖職者狩りをし始める」までの展開の描写が一部唐突かつ飛び飛びで上手く繋がっていない側面もありました。
ただ、その不満点を補って余りが数倍になって返ってくるほどのアチぃ展開がその後にあるため、正直最後には「ンなことどうでもいいわ」といった気分に。
兎にも角にも後半の充実ぶりには大満足。
4巻5巻とドンドン行くがいいさ♪ってところっすね。


ちなみに、今回ミストも属する“聖なる者への鎚”の残る10人が本格的に表舞台に登場し、動き始めます。
(3巻で顔と名前が出されるのはそのうち一人だけですが)
また、それと同時に、長く付き纏われ対峙することになると目されていた人物が思わぬ形で退場することにも…。
尚、今回でミストとニーナがいよいよ…といった具合になってくるため、ユーフェミナ贔屓の人には少々辛い部分もあるやも知れません。
さながら『I"s』での「伊織に絶対敵うことがないいつき」といった立場が(元々その節があったとはいえ)決定的になった印象です。
そのほか、巻末のおまけではミストが振るう“古き騎士の剣技”の型の解説があります。
しかもこれ、なんと完全創作ではなく実在するモデルの剣技があるんだそうです。
3巻のおまけだけでは紹介し切れなかったということで、4巻にも載るかなぁと別の楽しみがひとつ。