銃姫〜Sincerely Night〜 3

銃姫~Sincerely Night~(3) (シリウスKC)

銃姫~Sincerely Night~(3) (シリウスKC)

前回、任務遂行の“障害として”妹クローバーとの予期せぬ再会を果たしたルーカ。
彼女は里親の元で幸せに暮らしているはずだったのに何故…。
だが、悩む暇もなくルーカには次なる任務が課される。
その任務とは、魔銃士が集う非合法トーナメントへの潜入捜査であった。



というわけで、妹との衝撃の再会の驚きも覚めやらぬうちに次なる任務に望むルーカとグレイシス。
今回の任務はトーナメントの裏で取引されているとされる「魔力を増幅させる薬物」の裏を取るための潜入捜査。
故に、3巻はルーカも鉄槌官の制服ではなく私服。
そしてグレイシスも聖女の正装ではなく私服!
と、なかなかに珍しい画を見ることができますが、それ以上に見所とも言えるのがかの人物の登場。
その名をジェス・グイリバルト。
小説『銃姫』を読んだ事がある人ならご存知のルーカ生涯のライバルである彼がいよいよ登場します。
まだ成人もしておらずグレイシスを失う前であること、そして漫画は小説よりもコミカルな雰囲気に富んでいるせいか小説での面影はあまりなく、今の彼からは想像しにくい雰囲気を持ち合わせていますね。
加えて後のオリヴァントの相棒となるオウム─ミス・グレイシス─も幼鳥としてこの巻で登場を果たしています。


また、物語の方ではグレイシスが何らかの事情で命の刻限を間近にしていること。
そして今まで明かされなかった聖女となる前の人生の一部を垣間見ることもできます。
更にルーカの方は前回に引き続きまたしても思わぬ人物と思わぬ形で再開を果たすなど、カバー折り返しでの原作者コメントで「いよいよ佳境」と語られただけはある展開をみせています。
小説で「ルーカが殺した」とされていたグレイシスの死の真相など、小説版の内容にもつながるであろう気になる展開がまだまだ後に控えており続きが気になる所です。