とある科学の超電磁砲 3

原作読者も知らない完全書き下ろしのオリジナルストーリーによる外伝。
3冊目となる今回は木山事件の完結とサイドエピソードを収録。
みんな待ってたビリビリ3巻発売なり〜。


木山の抱えた過去が明らかになるも、彼女の「誤った手段」を正すに留まり解決への糸口まではこの話だけでは辿り着かないが、後腐れの残らない終わり方と言って良い感じ。
(学園都市の抱える闇に対する危惧は深まるが・・・)
ちなみに事件後には木山が意味深な言葉を残していきます。
本編を知っていると何のことを暗示しているのかが解りますが、知らなくても差し支えはないです。
(むしろ先への楽しみが残って良い?)


残り半分は後日談絡みの話及び黒子と初春の出会いの話。
とりわけ二人の話は前半の本筋とどちらがこの巻のメインか、と思わせるほどの好エピソード。
まだ中学生になる前、美琴とも出会う前の黒子がジャッジメントとしての心得を身をもって知る物語になっています。


作画は全体としてはいまさら何を言うでもありませんが、部分的には過去2巻に見られなかったような力作カットが2箇所ほどあり、それが印象深い。
美琴と木山、それぞれがそこだけ前後と雰囲気の違う大人の表情を見せてくれます*1
着実に上達していることを感じられます。
尚、今回は漫画ではないもののカバー下のオマケは健在。
黒子が発病するまでの過程が刻々と。
この巻では新章には入らず、次の展開への布石もなし。
完全に一区切りついた格好となっており、新規にストーリーが起こる次巻も期待。

*1:ひとつは集合体にトドメをくれてやる前に一言声をかける美琴。もうひとつに今回の計画が破れ御用となるも今後の決意も新たに覚悟を語る木山。