鋼殻のレギオス 2

鋼殻のレギオス2 (角川コミックス ドラゴンJr. 122-2)

鋼殻のレギオス2 (角川コミックス ドラゴンJr. 122-2)

アニメに4作の漫画化と同時メディアミックス展開の著しいレギオスの原作イラストレーター自らが作画を担当する無印の第2巻。
ストーリーは完全書き下ろし。
主人公は本編主人公のレイフォンではなく、彼が所属する小隊の隊長ニーナ。
個人的にレギオス漫画の中では一番楽しみな一作。


というわけで待望の第2巻です。
で、いきなりですが、今回はなんか凄いことになってます。
1巻では本編の雰囲気もそのままに、誘拐された子供を助けるべく一人先走って失敗し、そこからひとつ学んで成長するニーナを描いていましたよね?


それが今回そういう話とかノリが一切なくなっていて、完全にギャグ漫画になってます(笑)。
華麗なる転身!
どこでなぜ舵取りが変わったのかわかりませんが、かなりの変わり様。
良いか悪いかで言えば、「良い!これかなり良い!」と興奮してしまう自分が居ますが、1巻と同じ流れを期待していた人からすると急な様変わりは難しい問題かも。


でも個人的には大いに笑わせてもらえましたし、アニメでは表現不足もあって(元来の性格のせいもありますが)「ウザい人」として一部では嫌われ者にすらなっているニーナの様々な一面が描かれているのも嬉しいポイント。
原作であれアニメであれ、重要な登場人物ながらも本編中にそこまで余力を割いて描けないニーナを掘り下げて描いているという点から見れば、シリアスであれギャグであれ、本編の良い補完役を担っている一作と言えます。
僕のように元々ニーナ好きな人は元より、そうではない人もきっとニーナが好きになれる、そんな第2巻です。


また、ツェルニでの平和な日常を描くギャグ漫画のようになったことで、1巻以上に原作を知らずとも楽しめるようになっていると思います。
(実際僕自身小説は読んだ事がありません)
仮に3巻では元に戻ってギャグ風味ではなくなるとしても、戦ったりギスギスしたりと忙しい本編から離れ、ツェルニでの平和な日常を描くようになった2巻の路線は今後も是非継続して欲しいですね。


ちなみにニーナの成長を描くはずの本作ですが、2巻はほとんどの展開が笑いを取りにいっているため成長してるんだか退化していっているんだか分からなくなってきてます(笑)。