死がふたりを分かつまで 10

エレメンツネットワークの監視下からも外れ、遥ともにいずこかへと姿を眩ませた護。
そうしてひと月ぶりに戻ってきた彼に怒り露わに挑みかかる伊吹。
しかし、伊吹の思いとは裏腹にメンバー同士の度の過ぎる衝突は看過されず、仲裁が入ったのだが・・・。

新展開及び謎の解明など要素満載の第10巻。


早いもので、二桁の大台へと入った死がふた。
件の護不在のひと月ですが、北海道の知人の元を訪ねていたとのこと。
しかしそこで何かを体得したであるとか、見つめ直してきたといった様子はあまり感じられず。
さて、何のためにその人の所へ行ったのか、依然謎です。
一方、同行した遥の方は色々と収穫があった模様。
読者の視点も遥に近いものがありますので、護の過去の一部が明らかになっただけでもかなりの進展です。
加えて、一時チームを離脱したシエラにも興味深い行動が見られ・・・。


そして新展開の方ですが、ついにネットワークの上層部の一人が顔出しで登場。
遥との接触も果たすなど、表舞台での行動が見られだします。
また、規律を乱した護に対しては最後通告としてある条件を提示。
後半はこれを受けた護がアクションを起こす展開となりますが、相変わらず発想が大胆。
現状、敵対勢力のトップであるワイズマンと直接取引まで交わし、またも我が道を進みそうな勢い。


尚、その後半では何やらひょうきん者と言って良いのかどうか、特徴的なおもしろい新キャラが出てきます。
一時的な共闘となるのか、あるいは・・・。
これまでこの作品には居なかったタイプですので、長く活躍の場があると良いですね。
すべては次巻次第。