ひとひらアンコール

ひとひらアンコール (アクションコミックス)

ひとひらアンコール (アクションコミックス)

全7巻の本編が堂々の完結を迎えたひとひらの外伝的な作品。
アンコールというタイトルから後日談的なものを想像しそうだが、内容はそうでもない。
サブキャラ達のサイドストーリーが中心。


というわけでアンコールです。
時間軸としては本編中のものが多く、本編では描かれなかった物語の舞台裏や側面が見られるといった感じの本作。
麦以外の人たちのいろいろな表情を見ることができ、ひとひらの読者だった人ならば楽しめること間違いなし。


以下、大雑把に収録話をクローズアップ。

・ミケ先輩の交響曲
タイトル通りミケ(麦が2年の時の演劇部3年で唯一の男子の彼)がメインのお話。
響も話の盛り上げに一役買っています。

・生徒会長、頑張る。
本編では後半存在感がゼロになっていた生徒会長が再登場。
野乃と榊が仲違いをし、研究会が発足されるまでという本編の第1話以前の話を見ることができる。

・副部長ちとせが参る!
どこかマイペースな新部長木野に業を煮やしたちとせが・・・というお話。
どちらかというとちとせが引き立て役で、木野が輝いている気がしなくもない。

・海辺ノスタルジア
これは後日談。
免許取立ての山口の運転で海へ行くたま・さちえ・山口の三人組。
その様子を描きつつ、彼女らの昨年の思い出を振り返えるというお話。
三人の仲の良さが窺える本編にはない味がある。

・きょーちゃんの夏
対人恐怖症をどうにか克服しつつあるきょーちゃんのお話。
理咲も登場。相変わらずといった感じなのだが、それがいい

・ずっと一緒に
演劇で頑張る麦に触発され、海外留学に行った佳代を描いたお話。
麦が佳代をどう思っているかは本編で描かれることが多かったが、その逆はあまりなく、この話ではそれが実現されている。

ここまでが本誌掲載分。
このあとは演劇部存続戦に勝利した直後の榊を描いた話と、2〜4ページ程度の一発ネタや4コマが収録されています。


そしてあとがきのあとには、嬉し驚きの予告が・・・。
何と4巻にて卒業し大学へと進学した最上級生組(野乃・理咲・桂木・榊)をメインにした次回作?が始まるのだとか!
主人公は榊美麗。
麦とはまったくタイプの異なる彼女が主役&劇団の立ち上げやキャンパスライフなどこちらも波乱万丈の展開が予想されるだけに、否が応にも期待は高まります。
連載開始がもうすぐなので、来年の早い段階で第1巻をお目にかかれそう。