猫神やおよろず 4

猫神やおよろず 4 (チャンピオンREDコミックス)

猫神やおよろず 4 (チャンピオンREDコミックス)

今年の夏からアニメの放送が予定されている一作。
物語に大きな動きと連続性が見られた3巻から引き続き、今回もショートエピソードではなく長編の一端といった形になっている。
ただ、全体の9割を過去編が占めているため本論には一切の進展が見られない。


というわけで、昔を振り返る回想形式となった第4巻。
時は今より四年前。
繭が柚子のところに居候し始めて間もない頃のお話。
とはいえ、これはただの思い出話に留まらず、いま現在高天原と地上の双方を巻き込んで起ころうとしている事態の発端を紐解く内容にもなっている。

尚、3巻とは打って変わって繭・柚子・笹鳴・メイ子以外の登場人物の出番は極端に少なく、ほぼないに等しい。



また、いまと違って地上に落とされたばかりであり、何の神力も持たない繭が如何様にしていまの状態に至ったのか。
それを知るための物語にもなっている模様。
と同時に、本論の方がなにやら雲行き怪しくシリアスになっている状況において、常と変わらぬ明るく賑やかな雰囲気を提供し続ける役割も兼ねている。
この先は真剣な展開がメインになるかも知れないが、この作品の元々の始まりはそういったコメディを中心としたものであっただけに、この雰囲気は今後も大事にしてもらいたいところである。