BAMBOO BLADE B 5

BAMBOO BLADE B(5) (ガンガンコミックス)

BAMBOO BLADE B(5) (ガンガンコミックス)

本家無印が剣道部漫画であるならば、Bは競技・スポーツとしての剣道漫画。
ただひたすらに強くなり、勝利を探求する極めて純粋でシンプルなテーマがある。
そして、巻を重ねるごとにその特色が色濃くなっていく本作だが、この5巻ではついにユウもその道に目覚めるのだった。
そう・・・竹刀に込める思いは千差万別なれど、誰しも負けたくはない。絶対に。
いよいよ加速度的に盛り上がり始めたといえる第5巻。


ここ数巻のBBBがヤバイ。
表現力に欠ける語彙で申し訳ないが、そうとしか言えない。
涙を誘いすらするこの熱血ぶりは本家で喩えるなら13巻のそれに匹敵する。
こと勝負という観点においては、この時点ですでに向こうのクライマックス級ということになる。
部活動ではなく、剣の道を描いた漫画を読みたい人にはBBBを断然お奨めする。


というわけで、4巻に引き続き充実度抜群の今回。
前回その正体が明らかになったレンジとジン因縁の相手は、なんと女子だった。
もはや彼女との公式的な対戦は望めない。
雪辱を晴らそうにも機会の得られないレンジ達は、その想いをユウに託すことにした。
そしてユウは、二人の想いを受けて竹刀を振るうのだが・・・というのが今回の主な流れ。
この対戦を気に、ユウがまた一段剣士としての階段を上がったように思える。
これまでは強くなろうと頑張る人達に混ぜてもらっていたユウだが、今後は自らも強くなろうとする者達の一人となるだろう。


その他、全員ではないものの今回の試合を通して、今後の課題または期待が持田顧問の視点を通して洗い出されている。
課題につまづくか克服するか。
期待通りに伸びるか伸びないか。
それぞれがどのような成長過程を辿るのかも楽しみだ。


そして次巻は、県ベスト4校の一番手とレンジによる一騎打ち。
レンジが大いなる挫折を味わうことはほぼ確実となりそうだが、さて・・・。