ブレイクブレイド 10

ブレイクブレイド (10) (Flex Comix)

ブレイクブレイド (10) (Flex Comix)

満を持して戦場に舞い立ったデルフィング。
新装甲に身を固め、相対するは怨敵ボルキュス将軍。
そして、長き戦いの果てにライガットが選択し、掴み取ったものは・・・。
王都攻防戦、ついに決着となる第10巻。
※連載がネットで無料で読める上に1巻や2巻といったわけでもなくいまさらなので、例外的に本作に関してはネタバレに配慮していません。


さて、冒頭書いた通りこの10巻でいよいよクリシュナの存亡を賭けた戦いが終結
結論としては、クリシュナの大逆転的な勝利で終わった。
デルフィングの損傷程度が気懸かりであるが、ライガット他主要人物も無事である。
ただし、我々はザンス殿の死を忘れてはいけない。
9巻で散々株を落とした彼が、まさかこのような輝きを放とうとは・・・。


一方で憎きボルキュスは、ある意味もっとも憂さが晴れる形で死亡。
もっとはっきり言ってしまえば、一騎打ちの末にライガットが殺害。
あの場面でライガットが自重しない(させない)辺りに「さすがの吉永クオリティ」を感じるのだが、清々した反面、トドメを刺した後のライガットがなんとも居た堪れない。
復讐の虚しさを絵に描いたような光景だった。


その他には、戦勝後のクリシュナ・敗戦後のアテネスをそれぞれ。
そしてこの機に乗じて介在しようとしていたオーランドの第一陣の前線での模様が描かれている。
今回は物語の区切りとしては大分きっちりと区切られており、新展開に関しては諸々すべて11巻以降といった塩梅だ。


尚、限定版は表紙が通常版とは異なっており、モノクロの設定資料集が付属している。
資料集の紙質は漫画雑誌と大差のない安っぽいものではあるが、作者インタビューとおまけ漫画も収録されており、見所は多い。
ただ、各種設定や数値に関しては今回のために後付けで用意された観のあるものも散見されるので、すべて真に受けるべきではなさそう。
記載ミスもあるようなので、おまけはおまけとして考えよう。
大した価格差ではないから少しでも興味があれば買っておいて損はしないだろう。


レビューはここまで。
以下、どうでもいい雑感。

  • デルがヒュケリオンの左腕を切り落とした場面

WEB掲載時にイマイチ理解できず、漫画で改めて確認してみたが、やっぱりよく分からなかった(´・ω・`)
概ね察しはつくものの前後の挙動の流れを考慮に入れると、回転斬りをしたにしても何故ああなるのかに疑問が残るのである。

  • ホルズ、死亡

完全にあっちの世界にいっておられました。
全体的に重く殺伐とした10巻にあって、一番の笑いどころ。

  • ドレスがナルヴィ隊長

馬子にもなんとやら。
どえら可愛くて素敵。
だが、似合うか似合わないかだけで考えると、うーん・・・。
やっぱり普段の格好の方が似合ってるかな。