TIGER&BUNNY #22「Bad luck often brings good luck.(人間万事塞翁が馬)」


仲間がみんな自分のことを忘れ、忌むべき凶悪犯として睨みを利かせてくる。
いったい何をどうやったのか分からないが、それらはすべてマーベリックの差し金のようだ。
そうして彼に嵌められたことにようやく気付いた虎徹は、かつての上司であるベンに「秘策がある」と告げ、旧式スーツを身にまとい、衆目の前に立った。
秘策とは何なのか。
そして、みなの記憶は無事戻るのか・・・。


各自、株価が暴落したり暴騰したり大変な模様になりました───という第22話。


待ちに待った22話でした。
楓がマベ氏からコピーした能力で、みんなの記憶を一斉に正してしまう辺りは王道を通り越してややベタすぎるきらいもありましたが、その後の展開が良く、全体として見ればやはりこの作品は王道の進み方が巧いです。
たとえるならば、同じ登山道を行くのでも上級登山者のそれは一味違うようなものなのだと思います。
そして、王道だけではなくちょっとした意外性も兼ね備えているのが本作のミソでもありますね。

  • 秘策

節子、それ秘策でもなんでもない。
ただの暴走や。
本当にこの人は徹頭徹尾一貫してバカですね。
愛すべきバカだと思います。
虎徹ってほんとバカ」

  • ロックバイソン(牛角さん)

親友・・・(´;ω;`)
アンタ、今回で株大暴落ですよ。
下衆野郎連呼は堪えます。
元々使えない子として定着していましたが、とうとう使えるとか使えないっていう次元以前の問題に・・・。
しかし、そのまま上場廃止にならないのが彼のしぶとさ。
後半でしっかり株価を持ち直してくるから憎めません。

  • 想い出(暴露)話

おお・・・、2クールが故の豊富なサイドストーリーをこういう風に活かしてくるとは。
目頭が熱くなる展開ですね。

  • ブルーローズ(カリーナちゃん)

株価急騰やでーーー!
これが愛の力か。



言ってて自分で恥ずかしい。

  • 楓ちゃん

救世主キター!
始めの頃は、事情を知らないが故に結果的に我侭を言っているだけになっていたような彼女が、最終的にこうやって関与してくるというのは、感慨深いものがありますね。
それもこれも17話という神回を経由したからこそでもあります。

  • スカイハイさん

スカイハイさんがまたやらかしてくれました。
知らなかった以上仕方ないとはいえ、さすがというか何というか。
だが、この人はそれでいい。それがいい。

中身は特定の人物じゃなく、バーナビーの両親が研究していたアンドロイドの進化系・・・ですかね?
15話の話がここで伏線として活かされるのではないか、という推測。

  • 予告

おじさん遂に諦めた(笑)。
これまでも職務放棄は度々ありましたが、ついに原題を投げ出して邦題を読んでしまうとか予想外すぎます。

というわけで、21話から連続して満足度の高い22話でした。
当然のごとく23話も楽しみですね。
しかも残り話数は余裕たっぷり。
終盤に差し掛かると(酷い時は中盤から既に)話数不足な空気を醸し出し始める作品で溢れている昨今において、このゆとりある構成は素晴らしいと思います。
本来アニメがあるべき姿を体現する本当に優れた作品ですね。


以下、ちょっとタイバニをヨイショしすぎな気がしないでもない余談。
そして、本当なら最終話まで見てから書くべきかも知れない早計論。

楽しむ側であるはずの視聴者に、まるで制作側の立場になったかのような話数不足という不安を与えるのは本当に恥ずべきことだと思います。
安易なアニメ化や二期・劇場版への丸投げも横行しており、いまはその点が軽んじられ、本来見る者はしなくていいはずのおかしな懸念を抱きつつ作品を見なければいけないケースが多いように思えます。
(時々クオリティが高いけど、全話通してみると結局いまいちであったり、尻すぼみで初期の頃に抱かせた期待に応えてない・伏線の回収や設定の消化がやり切れていない作品が目に付く。)
いまの業界の人たちには、部分的に特化したり要素要素を巧く魅せるだけではなく、全体の構成を軽んじたり疎かにしないことを望みます。