けったま!〜蹴球☆らいおっとガールズ〜 2

1巻だけでは作品の本質が見えてこないと思い、すぐさま2巻を。
しかしその内容は1巻と変わり映えせず、何もピンとくるものがないまま物語だけが進行していった。
どうにも物足りない作品である。


さて、続けざまに2巻も読んでみたが、上述の通りどうにも魅力不足が否めない。
1巻の段階で早々と名有りのレギュラーが10人以上揃っているのに、そこへ更にレギュラー挌が追加。
各自の個性もろくに描かれないままストーリーが進んでいく。
そして肝心のそのストーリー自体も表面をなぞるようなものに終始しており、深みがなく物語の起伏に乏しい。
そんな調子のままトントン拍子に物語が展開し、次巻からは早々と関東代表を決める大会へと突入する模様。
まだ主人公の所属するクラブの内情すらほとんど描かれていないというのに、もう外との競争の話になるというのだ・・・。
作者によってストーリー展開には様々な見せ方があるとは思うが、この構成はいくら何でも受け入れ難い。


また、作中で「厳しい女子サッカーの実情」というものがキーワードとして度々浮上するが、具体的に現実は何がどのように厳しいのかが描かれることがない。
これではただ言葉だけが一人歩きしていると言わざるを得ない。


とりあえず「可愛い女の子がサッカーでなんか頑張ってる」という視点からFlex comix web上で連載を見続けるのはやぶさかではないが、お金を出してまで単行本を買うべきかと言うと、うーん・・・。
テーマも素材も悪くないのに、見せ方や構成が問題となっているのが勿体ない。