鋼殻のレギオス 3

原作小説のイラストレーター自らが手がけるオリジナルストーリーのコミカライズ。
第2巻及びTVアニメの放送から2年半前後の歳月を経て、ようやく発刊の運びとなった第3巻。
一時はこのまま最終巻も出ずに自然消滅してしまうのではないかという危惧すら抱いたが、きちんとこうして形になって一安心。


さて、数居る登場人物の中からヒロインの一人であるニーナにスポットを当てて物語が展開される本作。
最終巻もその例外ではなく、迷い悩み牛歩の歩みながらも成長を遂げる彼女が描かれ、完結の運びとなっている。


とはいえ、終盤を除いた7割程度は2巻同様多種多様なコメディが展開されるギャグ漫画のノリである。
シリアスな話はラストに集約されており、大半は面白おかしく読むことができるだろう。
1〜3巻を総合した観点からしてもその辺りのバランスは巧く取れており、全3巻ながらもまとまりある質の高いコミカライズであったと言える。
深遊さんには、機会があればまた何か別の形で漫画も書いてみて欲しいと思う。