ドロテア〜魔女の鉄鎚〜 2

ドロテア?魔女の鉄鎚?(2) (カドカワコミックスドラゴンJr)

ドロテア?魔女の鉄鎚?(2) (カドカワコミックスドラゴンJr)


晴れて傭兵団入りを果たしたドロテアの初陣からその直後まで。
敵を悪とし、己は正義の御旗を掲げ敵を討つ。
しかし敵にも守るべきものがあり、敵からすれば我々こそが悪ではないのか。そんな疑問を覚えるドロテア。
そこへ輪をかけて戦勝後の仲間の略奪行為を目の当たりにし、正義感に駆られ略奪を止めさせようとするが、庇わんとした敵国の民からも謗られ戦場の現実を知ることとなる。
と、何だかTactics Ogreのchaosルートにおけるデニムみたいだなぁと思ったり。
怒涛というべき話の展開は面白いんだがしかし、ドロテアの葛藤、自己嫌悪からの脱却がアッサリと行われすぎていて「事はそんなに単純なものなのか?」という物足りなさが否めない。
加えて自ら死地へ赴くような作戦提案すらも割とすっぱり決断するものだから何だか…。
作中、現村長(のようなもの)であるドロテアの祖母が「あの子は強い子だ」と言ってることから、意志が強く心根のしっかりした娘なのだと思えば納得できなくもないが、如何せん16歳の子供。
この時代の16歳っていったら立派な成人なのかも知れんけど、もうちょい丁寧に時間をかけて葛藤させても良いんじゃないか。
駆け足な感をちょっと感じた2巻だった、といいつつ結構気に入って続きが気になってもいる(笑)。
3巻は半年以内に出そう。