灼眼のシャナ S

灼眼のシャナS (電撃文庫)

またか…という本編とは無縁の番外編。
書き下ろし2本＋例の質問コーナーと、電撃hpに掲載された短編1本を収録。
書き下ろしは一昔前のマージョリーを主役とした話がひとつ。
もうひとつは突如湧いて出てきた「紅世の王の組織集団」の話。
この組織とはバルマスケのことではなく、また過去作中に一文でもその存在を示すようなものはなかったような…。
メリヒムのくだりで一行くらいは登場があったか？わからん。10巻で登場済みとのことです。
しかし何だってまた本編が遅々として進行してないのにこんなものを…。
書き下ろしの方で今とは少し違うマージョリーの一面を見れたことは悪くなかったが、それら各要素を構成するストーリーが面白いとは言えず、結局はいまいち。
hpから収録された短編だけは、先の文化祭の時のような非日常の中の日常−その中でもとりわけ大切な瞬間−を描いたものであり、悪くなかった。
しかし、一冊の本としてはこれだけでは些か不満。
残る書き下ろしも著者にはそんなつもりはなくとも「新しくツンデレキャラを出しておけば良いだろ」の様なやっつけ仕事的な印象が…。
「ファンなので著者の作品であれば何でもOK」あるいは「このシリーズに格別の思い入れがある」人でもない限りあえて買う必要はないかな。。