BLOOD ALONE 3

BLOOD ALONE 3 (電撃コミックス)

BLOOD ALONE 3 (電撃コミックス)


事件もなくトラブルもなく冒険もなく、極めて抑揚のないストーリー。
だけどそれが何故か好き。
親子愛とも異性愛ともどこか一線を画す二人が慈しみあい織り成す柔らかで暖かい空気感。
今回は前半がほのぼのした話、後半は割としっとり・しんみりした話。
そして最後の一話には「いつかこの関係が崩壊する時が訪れるのでは」という不安感を煽られる小憎いものがあり、額面通り受け取っていいのか、と。
しかしまあ、漫画で桜をああまで表現してみせたり(吹き出しなしでの5頁ぶち抜きにはちょっと感動)微妙な心情の変化を悉く表情にしてみせたりと、この画力には感心させられる。