危機之介御免 1

危機之介御免 1 (マガジンZコミックス)

危機之介御免 1 (マガジンZコミックス)


-危機介の“ココがツボ :「ふざけてんのかテメェ」「ふざけてんに決まってんだろ(略)」(25頁)
ちょっと待て(笑)。ベタな返しですが思わず爆笑しちゃいました。


時は泰平の世も百を数えて久しき江戸中期、どこへ行っても武士余り。
武家に生まれ晴れて奉公できるのは長男ばかりという時代。
故に次男以下はすることもなく、できることといえばただぶらぶらすることくらい。
これは、そんな江戸に生きる浪人─富士見喜亀之介─の物語。

うぉぉーーこれおもしれえぇぇぇぇ!
衝動買いしてきた先週の自分を誉めてやりたい気分。


ストーリーは単純明快、厄介事に好んで首を突っ込む喜亀之介(ききのすけ)を主役とした痛快活劇です。
ざっくり言って、『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』をよりカジュアルにしたような塩梅。
この1巻には5話収録されており、すべてが一話完結ないしは前後編のストーリー。
小難しい話もなく、まとまりの良い構成が非常に面白い。
また、時代的というか、特有の雰囲気の出ている画も良いですね。
1話にでてくるチンピラの片割れの指先が逆剥けを起しているなど、「いかにも」な細かい描き込みがされていたりもします。
そして笑える要素も盛り込まれていてバランスが良く、さくっと読める面白さが楽しい。
原案に、かの大友克洋を擁するだけのことはあります。
掲載誌がアレなこともあり、案の定知名度が全然みたいですがお薦めです。