危機之介御免 1
- 作者: 大友克洋,富沢義彦,海童博行
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: コミック
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-危機介の“ココがツボ” :「ふざけてんのかテメェ」「ふざけてんに決まってんだろ(略)」(25頁)
ちょっと待て(笑)。ベタな返しですが思わず爆笑しちゃいました。
時は泰平の世も百を数えて久しき江戸中期、どこへ行っても武士余り。
武家に生まれ晴れて奉公できるのは長男ばかりという時代。
故に次男以下はすることもなく、できることといえばただぶらぶらすることくらい。
これは、そんな江戸に生きる浪人─富士見喜亀之介─の物語。
うぉぉーーこれおもしれえぇぇぇぇ!
衝動買いしてきた先週の自分を誉めてやりたい気分。
ストーリーは単純明快、厄介事に好んで首を突っ込む喜亀之介(ききのすけ)を主役とした痛快活劇です。
ざっくり言って、『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』をよりカジュアルにしたような塩梅。
この1巻には5話収録されており、すべてが一話完結ないしは前後編のストーリー。
小難しい話もなく、まとまりの良い構成が非常に面白い。
また、時代的というか、特有の雰囲気の出ている画も良いですね。
1話にでてくるチンピラの片割れの指先が逆剥けを起しているなど、「いかにも」な細かい描き込みがされていたりもします。
そして笑える要素も盛り込まれていてバランスが良く、さくっと読める面白さが楽しい。
原案に、かの大友克洋を擁するだけのことはあります。
掲載誌がアレなこともあり、案の定知名度が全然みたいですがお薦めです。