とらドラ! 4
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2007/01/06
- メディア: 文庫
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- ココにしんみり :大河はゆっくりと、上げかけた腕を下ろしたのだ。(246頁)
哀愁漂ってるなぁ。やっぱりこうなるんだよねー。
(この文のあとに続く亜美の視点が読者の視点にかなり近いかな)
電撃におけるラブコメの代表格入りを果たした観のあるとらドラ!もはや4巻。
内容に関しては亜美の別荘での2泊3日、いつもの5人の夏休みが本編の全部を占める。
今回はいつも以上にお笑いの色合いが強い印象。
いつも必ず、この面子のバカ騒ぎを見て(つーか読んで)高揚した気分がすーっと落ち着く所─落ちていくべき場面─があるのですが、こと4巻においてはそれがあまりなかったかな、と。
中盤のウッドデッキと最後の花火くらいでしょうか、ちなみにどちらも数頁だけ。
個人的には、特有のギャグとシリアスのギャップが好みだっただけにちょっと物足りない気分。
ただ、個人の趣向はともかく、今回で多分決定的に流れが変わったような気はします。
世にある「恋愛と結婚は別」という格言めいた常套句。
恋愛と結婚をそれぞれ人物に置き換えて喩えると『とらドラ!』の全貌が見えますが、まあそれはあえてするまい。
要するに、1巻当初から誰もが予想はしていて、巻を追うごとに「予想通り」の色合いが濃くなっていった“それ”がいよいよ確定の域に差し掛かってきました。
この点の曖昧さでここまできただけに、ここを確定させてしまうと後はコメディの部分で手を替え品を替えつつ続けるしかないんじゃ…なんて要らぬ心配も湧いてきたり。
(電撃には、「ツンデレロリかおっとりボインか」もう最初っからロリだろ?と分かってるのに、10巻以上も決定を先延ばしにして延々引っ張ってる作品もあるのに…*1)
余計なことを書きましたので話を戻して…とはいえ、著者も編集サイドもまだ終わらせる気はなさそうですからとりあえず5巻で終わることはないと思います。
竹宮さんは執筆ペースが速いから、そういった意味では年内に6巻あるいは7巻まで出てきそうですよね。
*1:余談の更に余談ですが、来月出る14巻であの優柔不断のダメ男もようやっと決断をするらしいです