流狼の旅 3

流狼の旅 (3) (CR comics)

流狼の旅 (3) (CR comics)

  • ココにジンときた「ずっと一緒だって言ったでしょ」から一連のシーン(192頁)

ぼかぁこの手の場面には弱いですよ。


とうに3巻が出ていたのに気付いていませんでした。
最終巻です。
ククルゥの旅の目的が達成され、あとはラーゲルトが人に戻るだけとなった二人の旅。
しかし何か隠し事をしているらしく、今の姿になった理由など自分の過去にククルゥが踏み入ることを避ける風なラーゲルト。
そんな時に二人が出会ったシエルという人物。
何と彼は、ラーゲルトのような半人半獣の鳥人間であった。
彼は「私は聖獣の力によって姿を変えられていて、ある聖獣の助けをしなければならない。そしてその役目が終われば元の姿に戻れる。」という。
そんなシエルの手助けをすることで二人は、この世界の各地に宿る“聖獣”と“器”の関係を知ることとなる。
そして、人に戻る術を探す狼人間と父親を探す少女の旅が終わりへと向かう。



ククルゥの親父さん探しが破局的な結果に終わっただけに、大団円への感慨もひとしお。
シンプルで寄り道のない、当初の目的だけを目指す物語の童話的な雰囲気が好き。
終盤には、ラーゲルトが実は200年近くも今の姿のまま放浪の旅を続けていた(ネタバレ)という驚きの事実もあり、地味で決して目立つ作品ではなかったですが面白かったですね。


次回作が出てくる可能性はあるのか、その辺どうなのかな。
掲載誌が『コミックラッシュ』で出版社がジャイブだからちょっと難しいかも…。
いまのところ次の連載は始まっておらず、その気配もない模様。