Pumpkin Scissors 7

Pumpkin Scissors(7) (KCデラックス)

Pumpkin Scissors(7) (KCデラックス)

  • ココにゾクゾク「なんなんだこの街──!?」(78頁)

深い深い闇が姿を覗かせ始める…。


アニメが終わっても漫画は続きます。
てなわけで最新7巻が発売となりましたが、南瓜鋏で久しぶりのゾクゾク感、ハラハラ感、ワクワク感を味わった気がします。
5→6巻と巻を重ねる中でそこはかとない“中だるみ感”を覚えていたのですが、今回の話はいままで一番のおもしろさになる!
そんな予感がしますですよ。


今回から物語はまた長尺の物語に、そして新章へ突入。
お気楽3課ならではのいつもの事務仕事をしている最中、ステッキンが何の気なしに普通郵便に紛れた軍の暗号文書を解読してしまったことを発端として遭遇することになる「ある街の戦災」を巡る物語。
概要は大体次のとおり。
諜報など軍部の情報活動を司る陸情二課の暗号文を解読・閲覧してしまったことで、身内からの拘束を受けることになる3課。
しかし、閲覧に立ち会って居なかった少尉と伍長は拘束を免れる。
そしてその暗号文に係る案件を一任された2課ヴィッター少尉と手紙の発送元の街へ調査へ赴くこととなるが…。
任地は国境の街─カルッセル─装甲列車とその線路によって周囲を囲まれた要塞都市。
そこは、帝国と共和国両国に挟まれた特殊な立地とその環境、長い月日が築き上げた“異様な世界”だった。
この街に広がる闇の正体とは。
そして、その闇を晴らす術を3課は有しているのだろうか…。

まあ、街の何が異常でどう異常なのかは実際に読んでもらうとして、イメージとしては庇護がいつしか隷属へと変わり果ててしまった惨状…って所ですね。


その他個人的な印象としては、ヴィッター少尉の存在が相当に良いはたらきをしています。
同じ軍属ではあるけれど、釜の飯を同じくする仲間とも違う微妙な距離感に居る彼。
銀シャリは言うまでもなく敵として、1課もどちらかと言えば3課の相手側であるだけに、連載も長く続いてきた今日この頃は、ここいらで「どちらかと言えば“こっち側”」って役割が丁度欲しかったところ。
ドラゴンボールで喩えるならフリーザ登場からベジータが「何となく味方」な感じになった辺り。
ちょっと違うか(笑)。
何にしても、3課ではない誰かが3課と共闘するような形で活躍するというのはこれまでなかった展開なだけに非常に期待が大きいです。
それに、諜報員(要するにスパイ)な登場人物が立ち回る話ってのも好きですねー。
なんだかオラ、わくわくしてきたぞ!