とらドラ・スピンオフ! 幸福の桜色トルネード
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2007/05/01
- メディア: 文庫
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ちょー久しぶりの活字の更新は、繰り越しに繰り越した絶好調?のラブコメ『とらドラ!』のスピンオフ作品。
尚、スピンオフとは…めんどいのでググって下さい。
スピンオフの主役は、例の不幸人間─富家幸太─と生徒会長すみれの妹、狩野さくら。
ラストの短編を除く表題の3話では、本編メインキャラクターからの登場は北村のみ。
ひたすらに幸太とさくらを中心としたバカな恋愛ストーリーが繰り広げられます。
いや、本当におバカなんです。
ほとんどバカ一色、ラブコメっていうよりほとんどコメですね、ほぼ白米。
本編も大概にコメディ色がある作品ですが、この番外編に至っては潔いまでのアホっぷり。
折角少し感動的な展開になってきた、と思っても口を開けば登場人物は「うふん」「あはん」のあり得ない阿呆発言丸出し。
ここまで突き抜けてればそれはそれで良いですが、もう少し真面目ぶるのもアリだったんじゃないかなぁとも思います。
あんまりバカ一辺倒だと、最終的に仲睦まじく結ばれても「良かったねー」という感動よりは「あぁはいはい、おめでとうさん」みたいな呆れが先に立たなくも…。
とまあ、全体的には何とも言い難い作品になってるのですが、すみれの魅力を再発見し、そこに打たれてヘニャヘニャになれたから個人的にはアリアリで。
次のスピンオフがあるならすみれを主役にやって欲しいなぁとそう思うわけですよ。
そして可能性の面からしてもそれはかなりありそうだな、と期待もしています。
そんなわけで、スピンオフならではのひとつの挑戦を試す場としては良かったんじゃないでしょうか。
但し、「一個の独立した小説」として捉えると微妙なことは禁じえません。