カルドセプト 6
- 作者: かねこしんや
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/21
- メディア: コミック
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- ココにグッときた :「お水・・・・!」からゼネスの涙まで(87〜89頁)
立ち上がれ、竜眼の子よ。過ちは償える。
久しぶりなのでもういっちょ。
- ココにグッときた :再び目に宿る光!身を呈して主の命を果たした騎士の勇姿(218頁〜)
アンタ、漢や…。
じつに2年ぶりとなる新刊。
雑誌を読んでいないので無事に連載が続いているかどうかが分からず、このまま自然消滅してしまうのかと危惧していただけに嬉しい限りです。
では、久しぶりの中身はどうなっているかを。
まず、物語はスケールを壮大に広げて大きな変転をみせます。
これまではナジャランをメインにその成長を描く物語でしたが、ここにきてもっと大きな、ナジャはその舞台の一プレイヤーに過ぎない規模での話へと移ります。
何しろ対黒のセプターの戦いがリュエードの─世界の存亡に関わる決戦となりますゆえ。
そんなわけで、格別ナジャが主役として前面にでるような場面はなく、むしろ前の半分はゼネスがメイン。
それ以降の後半は止めようもなく動き出した大きな流れに翻弄される人間(セプター達)の苦境と黒のセプターの目的、そしてその背景を描くことが中心となっています。
ちなみに物語そのものは王道的というか古典的というかどこかで見たような展開が多く、科白の端々まで既に他の作品であったようなものが多いのが現実です。
ストーリーの特殊性に関してはほとんど期待できないと思って下さい。
ただ、やはりその過程の描き方は良いです。
画力にも定評がありますから、ありきたいだからといって陳腐な印象には繋がらないかと。
兎にも角にも、セプター側にとって絶望的な状況=ほぼ壊滅にまで追い込まれたこの段階からどのやってあの強大な敵に反撃するのか。
また、決着はどのようにつけるのか。
相手を滅ぼして終わり、とはいかないことをナジャも知ってしまいましたし一筋縄ではいかないでしょう。
先が気になるところですので、7巻は早めにお願いしたいですね(笑)。