機工魔術士-enchanter- 15
機工魔術士 -enchanter- 15 (ガンガンWINGコミックス)
- 作者: 河内和泉
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2007/11/27
- メディア: コミック
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カリオストロの計略に誘い込まれたハルヒコ。
心強い味方になると思ってユウカナリアにも付いてきてもらったのだが、肝心のユウカナリアがカリオストロの手に落ち「フルカネルリを入れてやるからハルヒコを連れて来い」と唆され…。
というのが前回まで。
無論、フルカネルリがもう存在しないことは読者含め、ユウカ以外は周知の事実であり…。
ということで、表紙折り返しの作者コメントにもあるとおり今回はユウカナリア試練の巻。
前回から引き続いてモノの真贋とは一体何なのか、という哲学チックな問題がテーマっす。
禅問答みたいなやり取りやら何やらと、やたらに科白が多い作りになっているのに読み始めるとあっという間。
あれ、もう巻末?ってゆーカンジで、アクションというかバトルの多い展開よりもかえってペースが早く感じられる不思議。
ちなみに、ネタバレにもならないネタバレですが、偽装フルカネルリの罠は無事に脱します。
かなりの精神的負担を伴いましたが、どうにかこうにか…。ユウカが可哀想だなぁ。
しかしこれで終わらないのがカリオストロ。
次なる一手は更に困難を極める「真贋の区別」
今度は「もう死んでいて本当はこの世に存在していない」という厳然たる事実があるフルカネルリとは異なり、相手は一時目の届かない所に居なくなっただけでまだ生きているはずの人の偽者?
容姿は当然のことで、言動も本人のそれと一致。
こうなると何を基準に真贋を区別すればいいのか、という話。
うーん、16巻はどうなるかな。
最もポピュラーなのは本人しか知りえない情報とか記憶を頼りにする線ですが、もしそこも埋められていたら見分けようがない。
てゆーかもうそこまでくるとそもそもそれって偽者なの?ってゆー問題が…。
何もかも同じなら仮に偽者でも偽者と気づくことなど一生ないわけで、本人と思ったまま本人の代替として偽者が居ても本人が居るのと概念上は同じ。
もしここまで突っ込んだ上でそれでもホンモノとニセモノは違うんだい!という結論を出してきたとしたら河内さんはすごいなぁ
と、無茶な期待をしつつ16巻待ち。