CLOTH ROAD 5

CLOTH ROAD 5 (ヤングジャンプコミックス)

CLOTH ROAD 5 (ヤングジャンプコミックス)

  • 今回の名場面:「僕らには僕らの、僕らがつかんできたやり方があるんです。それを曲げてまで他の人の役に立とうとは思いません。思えません。僕は僕の方法で服を作ります。誰の奴隷にもなりません。」(90〜91頁)


  • 前回のあらすじ

ロイヤルカストラートを崩壊へと追いやった国際手配犯“ガーメント”
なんと彼こそファーガスたちの父であった。
しかし彼は己が子に構うことなく世界の崩壊も辞さずに妻を救うためだけに生地を織るという。
そうした父の考えと真っ向対立したファーガスは、ガーメントを越え、彼とは違う自分の方法で母を救うことを決意した。
そんな矢先、トップブランドがひとつ“ユニイズム”の代表が彼らを招待したいと申し出てきて…。



と、いったわけで期せずして最初の目的地と考えていたユニイズムを訪れる事のできたファガースとジェニファー。
そしてカピスルから告げられる「ユニイズム専属」としての誘い。
しかしファーガスには成さねばならないことがあり、そのためにも世界を見て回る必要がある。
魅力的な申し出ではあったが、当然この誘いを断るファーガスだが…。


というのが今回のストーリーの起こり。
“クロスロオド”では参加者で唯一、ろくに言葉も発せず行動を起こさずに事態を静観した挙句、棄権していったユニイズムのトップモデル─カピスル─
そのカピスルに服を仕立てるユニイズムのトップデザイナー─チャコ・ペンシル─
この二人との出会いと彼らの目的・思想、そして競い合い・張り合うことでまたひとつファーガス達が成長を遂げるであろう展開の前半から中盤までが描かれています。
後半から決着までの終盤は6巻へ持ち越し。


この巻はカピスルというキャラクターの魅力を楽しむための巻とも言えるかもしれません。
物腰も口調も紳士そのもの。
だけどどこかふざけてるような気がしてならず、そして隠しようがなく溢れ出ている変態性が何とも言えず良い。
慇懃無礼、っていうのはこういう人のための言葉っすかねー。
彼には「失礼ながら大爆笑」の名科白?を残したガンソードのジョー(アニメ7話登場)と同じものを感じてならないです。