狼と香辛料 第十幕「狼と渦巻く陰謀」

相手の弱みにつけ入り儲けを生むつもりで武具を買い付けたロレンス。
だが、その武具はとある事情*1により、二束三文にまで価値が下がっていた。
しかもその武具は信用買い*2で手に入れたものであり…。
青天の霹靂。
一転して窮地に立たされたロレンス株は、現在ストップ安張り付きです。

尚、今週は結構複雑で面倒な話でもあったかと思いますので、解説が多めです。


ふぅぅぅぅぅ_| ̄|○
なんという鬱アニメだ、この10話は。
いや、鬱というか重苦しいんです…。
まるで我がことのように胸が苦しく胃が痛くなるのは原作で既にこの展開も先の顛末も知っていても変わらないっすね(;´Д`)


と、いうわけで絶対何かあるだろあるだろとにおっていた武具は、破産の引き金だったという今週。
前半は良かったですよ、嬉し恥ずかしニヤニヤ動画って感じでしたから。
武具暴落を知った後の中盤だってまだ何とかなりそうな雰囲気でしたし、ロレンスもホロと冗談を言えてました。
ところがヤコブ館長との話し合いを終えた後からの展開ときたら目も当てられない(つД`)
前半があの雰囲気だっただけにギャップ効果が凄まじい。
持ち上げてから突き落とす、まさに鬼畜!ヽ(`Д´)ノ


まあでも、ロレンスもバカなんすよ。
自己資金の2倍のお金を運用できれば儲けも2倍ですが、損だって2倍になる可能性があったわけで。
と、言いたい所ですが、それはちょっと違ったりします。
ロレンスだって一介の商人。
ただのアホじゃないのでそれくらいのリスクは承知の上。
だからこそ儲けの大きさではなく、手堅さを基準に武具を選んだわけです。
それがまあ、先の補足の通り思いも寄らぬ政治上の問題が起こりこうなったわけで。
自業自得という面もありはしますが、ほとんど交通事故に巻き込まれたようなものなので、ロレンスを責めないで下さい(ノД`)
と、言いたい所ですが、ホロへのあの仕打ちはねーべ。
「おまえさえ居なければ!」を最後まで言い切らなかったのがせめてもの救いですが、あれじゃあもう全部言っちゃったも同然(´・ω・`)
やっぱりロレンスはただのバカ、でFA(゚Д゚)(マテ)
でもやっぱりあの状況での精神的苦痛からすればしょうがないと思う(´;ω;`)(どっちやねん)


兎にも角にも、いずれにしても、今週はヘヴィな回でした。
いまはこのカタストロフがきたるべきカタルシスになることを頼りに辛抱するしかないっす(´Д`)
ライブドアじゃないんだからこのまま終わるロレンスじゃねーぞぉぉぉ!まだだ、まだ終わらんよ!


今週はカットされたシーンはあまりありません。
ただ、シーンカットはないもののやはり会話という表面上の事からでは計り知れない事情や何やは今回も説明できていません。
してないんじゃなく、やはりアニメではできないのだと思います。
その辺は原作を読んでもらうのが一番ですが、これも簡単に補足しておきます。
ちなみに内容が濃く、重要なところでもあったので小説の消化具合も少ないです。
ページにして50頁ちょっとだけですね。
アニメがこれだけ丁寧にやってるのに説明し切れないってのは難儀な作品だなぁ(笑)。


まず武具暴落についてですが、これは先述の通りです。


次に47リュミオーネの価値ですが、1リュミオーネで大体3ヶ月暮らせます。
そして40リュミオーネが前のエピソード(2〜6話)での主役通貨であったトレニー銀貨換算で1500枚。
先日ロレンスがその銀貨の件でミローネ商会と手を組んで手にした利益がトレニー1000枚。
如何にヤヴァい額の借金かが分かりますね…。


それからヤコブがロレンスを返済期日までの2日間頑張れ、と送り出してくれた事。
これは何気に相当なことでして、本来ならそれだけの借金を抱えた者を2日間も自由などとても出来ません。
何しろロレンスが死ぬか逃げるかしてしまうとその借金は丸々ローエン商会に移りますから。
そんなわけでヤコブは並々ならぬ信用をロレンスに預けているわけで、その信頼を裏切ってホロに逃がしてもらうという最後の手段は禁忌とも言うべき選択ってことになります。
だからってそんな莫大な借金どうすんだよ、理屈や義理人情の問題じゃねーよヽ(`Д´)ノうわぁぁぁんって話ですが(つД`)
まあ、事態をどう打開するかは来週以降のお楽しみですね。
察しの良い人は既にある程度こんな事になるんじゃないか、と勘付いてるんではないでしょうか。
個人的には小説の2巻は1巻よりも高く評価しているストーリーですので、楽しみにして下さい&俺も楽しみです(*´∀`*)

*1:アニメでは説明がない部分。簡単に説明すると、毎年必ずあるはずの定例行事によって安定した需要が見込まれていたはずの武具が、その行事が政情の急変によって突如中止。需要が一切なくなった武具は大暴落、という図式。

*2:これも簡単に説明すると、ロレンスは100万円の胡椒を担保にする代わりに200万円を借り、そのお金で200万円分の武具を買ったという事。が、実際はロレンスの中での相場では200万円分あったはずの武具は20万かそこいらの価値しかなく、100万円分の胡椒をそのまま譲り、武具を20万で売ってお金を返しても差し引き80万円の借金が残る、という構図です。