夜桜四重奏 4

夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(4) (シリウスKC)

夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(4) (シリウスKC)

  • 今回の名場面

「人は誰かに守られて誰かを守ることを覚えるんだ!
こいつはまだまだ…わしが守ってやらんといかんのだ!」
(30頁)
おっさんの真意。


2ヶ月遅れでようやくの発売となった最新第4巻。
1巻当初から「わかりにくい」「キャラ一気に出て来すぎ」などの感想が多く、作者自身3巻あとがきでその事について触れた変り種のこの作品。
さてじゃあ、なんのかんので4巻まで来てその辺どうなったかというと…。
(アニメ化も決まったようです。それについては最後に。)


さらに登場人物増えました。
更に4巻ラストではまた新たな勢力とでもいうべきか、ご新規団体さんの登場が予想される展開になっています。
イラスト畑出身で連載を持つのは初めてのヤスダさん、これだけの人数裁き切れるのかちょっと心配。


と、他人の勝手な心配はさておき、次に分かり易い分かり難いの話。
これまで「わかりにくいかなぁ、この作品」と思ってきた俺ですが、4巻に関しては前半にだけ初めて多少そういった印象を抱きました。
より正確にいえば「こちら側とむこう側」「次元や調律」など、分かり難いというよりややこしいという感じ。
そしてかねてより影がチラついたアオの兄ギンの登場により、物語がその領域での話に一気にジャンプした観があるかな、と。
まあ、そうは言っても4巻あとがきにも「わかりにくい話ですがわからないよう作ってないつもり」とあるとおり、ややこしいだけで難解なのとは違うように思えます。


と、のっけから内容そっちのけで面倒くさい話をしてしまいましたが、以下4巻の流れについて。
4巻も3巻から引き続いて突如現れた謎の老人との桜新町を巡る攻防。
そして明らかになる老人の素性、七郷の真実。
「あれ?七郷の真実って3巻で秋名の口から語られて明らかにならなかった?」
そう、七郷にはまだ隠された意義と成り立ちがあったのです。

といったわけで、復讐?のために町の存続を脅かす者が現れ、同時に町を包む秘密のヴェールはどんどんはがされていく。
更に、調律のお役目を担う秋名や町長のヒメの意志に反し、妖怪と人間共存の道を捨て人間の平穏を最大限優先しようとする“お上の意向”まで出てくる始末。
ヒメの目指す理想の町作りには多くの障害が残っているようです。


てゆーかバトルオンリーの展開にはしない、とは言われているもののやっぱりこの巻ラストでまたややこしそうな連中が登場している事が気になって仕方ない。
バトルのみにならないと宣言されているとはいえ、力のぶつかり合いは必至。
今後も3巻後半から4巻前半のようにバトルパートが増えそうです。


では、最後にアニメ化について。
詳細はまだ告知できる段階ではないそうで、現時点ではTBS系でアニメをやるという事だけ。
詳細は追ってシリウス本誌や5巻に載せていくとのこと。
いや、しかしアニメ化ですか。
いまや出版業界は何でもアニメ化の時代になってきてる印象。
まあ、イラスト畑出身のヤスダさんの作品なのでカラー映えするだろうから良さそうではあります。


尚、アニメ化に連動する形で今後の刊行ペースが上がるようです。
今後のスケジュールとしては、8月に5巻が、12月に6巻が発売される予定。
(ちなみに4巻の発売が遅らされたのもアニメ化告知に合わせるためだとか)
4ヶ月に1冊のペースになりますね。
がんばれヤスダさん!