えむの王国 3

えむの王国 (3) (まんがタイムKRコミックス)

えむの王国 (3) (まんがタイムKRコミックス)

国民のほとんどがマゾという国の王女と従者たちの物語。
タイトルと設定からはかなりのイロモノ臭がするものの、開けてみれば存外普通に楽しめるギャグ4コマというこの作品。
更に一応の最終巻であるこの巻ではネタ性も薄れ、ストーリー色が強いものとなった。


というわけで最終巻です。
KRコミックスは3巻で完結するものが多い気がするのは気のせいでしょうか)
「一応の」とついているのは、あとがきで作者自身そう語っていたからでして、曰く、大人の事情で編集が「END」をつけたがらなかったとか(笑)。
とはいえ、この春からは新作がスタートするそうなので本当に終わりと思って良いでしょう。


上にもあるとおり最終巻はストーリー色が強いです。
今まではストーリーも追いつつ基本はネタ重視のギャグ漫画でしたが、3巻は話をまとめにかかったためか極端にストーリー色が強く、ネタに乏しい印象。
4コマ目でオチをつけず次の四コマにそのまま話が継続する作りがほとんどとなっており、2巻から急に雰囲気が変わったためこれまでの作風が好きだった読者としてはちょっと残念なところ。
ストーリー漫画としての物語の作りはあまり良くもないです。
そういった意味ではわずか10頁ちょっとではありますが、巻末の番外編が一番いつもの「らしさ」があり面白いです。
ギャグに集中した時の面白さは文句なしでしたから新作では最終的に話を畳まなければいけないようなストーリー性はあまり持たせず、自由気ままにできるネタ漫画を期待したいです。