とある魔術の禁書目録 1と2

  • ピックアップ!名場面(1巻)

「ふざけるなよ。お前が今言わなきゃなんねぇのは“ごめんなさい”じゃないだろ?
“たすけてくれ”だろ?」
 (165頁)
くぁー当麻、いい男!

  • ピックアップ!名場面(2巻)

「アイツが何遍忘れたって何遍だって友達になってやりゃいいじゃねーか!!!」 (65頁)
(大分中略)
「テメェは…力があるから仕方なく人を守ってんのかよ……?
そうじゃねえだろ?
守りたいモノがあるから力を手に入れんだろうが!!」
 (74頁)
くぁー当麻(ry

  • ピック(ry

「いいか。分っかんねーようなら一つだけ教えてやる。
俺はまだ諦めちゃいねェ。
一〇〇回失敗したら一〇〇回起き上がる。
一〇〇〇回失敗したら一〇〇〇回這い上がる!!!
たったそれだけの事を テメェらにできなかった事を果たしてみせる!!!」
 (99〜101頁)
く(ry
甲乙付け難し!という事で思わず2巻は名場面をふたつ列挙。
反省はしていない。


てことで冒頭が異様にでっかくなりましたが、同名小説のコミカライズ。
原作は10冊を優に越える巻数が刊行されている有名?作品。
兎にも角にも原作はまったく読んだことがないのに1巻の表紙を見て思わず表紙買いした次第。
でもって1巻を読んだのもつい数日前だったので最新刊と一緒に更新。


“学園都市”超能力者を科学的に生み出すために創設された街。
上条当麻はその学園都市内の生徒にも関わらず、何の能力もない“無能力者”であった。
だがしかし、能動的に発せられる能力がなくとも彼にはひとつの秘められた力“幻想殺し”(イマジンブレイカー)の力があった。
その力は超能力などの異能の力を無力化する(=打ち消す)という受け身でこそ真価を発揮する能力だった。
そしてある日、そんな彼の元に自分は『必要悪の教会』(ネセサリウス)なる魔術師教会に属する魔術師だと称する女の子─インデックス─が転がり込んできて…。



と、ストーリーの始まりはありがちなもの。
また、インデックスは“完全記憶能力”という力により、その名が表すように10万3000冊なる魔術の書を記憶。
その力を狙って魔術結社の連中がやってきて〜という流れになります。
ここまでは設定・ストーリー共にベタなのですが、それは1巻までの話。
1巻を読み終わった時点で固まったイメージが、2巻で早くも突き崩されたのは驚きと共に新鮮な印象が強かったですね。
(詳しくはネタバレなので言及しません)


ちなみに当麻の幻想殺しは右手首から上だけという範囲が極めて限定的な力で、それ以外は凡人と変わらないへっぽこ(笑)。
そのへっぽこが創意工夫でもって魔術師相手に立ち回る様がおもしろい。
そして何よりインデックスがかわぇぇ(結局それか)。


そういったわけで、ありきたりな作品という印象が2巻でガラっと変えられたこともあり、一気に惹き込まれて続きが楽しみな作品のひとつに台頭。
かと思いきや何かあとがきには完結したみたいなニュアンスが…。
「え?えぇ?だって原作16巻まで出ててまだ続いてるやん、意味不明!」と思ったわけですが、一章が終わったーみたいな感じと解釈すればいいんですかね。
あとがきを最後まで読んだ上で次巻の告知も考慮すると、作者が勝手に自分の担当は一章だけだと勘違いしていた風ですし。
ただ、どのみち主役が変わってストーリーも大分別の方向に行く…のかな?
原作について完全無知能力を発揮してるので良く把握できてなかったり、勘違いしておかしな事を言ってるかも…。


尚、作者はこれがデビュー作の新人だそうですが、素人目にはあとがきでの自虐振りに反してかなり巧く…というか、かなり良く描けているように感じられます。
読み易さ・親しみやすさ・表現力のどれをとっても十分。
(原作を知らないので実際のところはどうかわかりませんが)とりわけインデックスの完全記憶能力にまつわるあれこれなどの複雑で面倒な設定も理解し易く説明できているのではないかと思えます。
原作の知識がなくても楽しめるというのは漫画化の成功に不可欠な要素ですね。