ベル☆スタア強盗団 1(新装版)
- 作者: 伊藤明弘
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/06/27
- メディア: コミック
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ギャングといえば男性という固定観念を覆す実在した女性ギャング─マイラ・ベル・シャーリ─を題材とした西部劇。
諸説入り乱れそのほとんどが脚色まみれという史実の人物であり(19世紀の人ですしね)、好き勝手なフィクションはお約束だそうで伊藤さんもやりたいようにやったとのこと。
昨今はブララグやヨルムンが耳目を集めていますが、やはりガンアクションといえば伊藤氏を置いて他になし。
路線としてはジオブリ・ワイネスのうち後者にとても近く、『ワイルダネス』の原点を見たような印象。
先の読めない展開、どちらに転ぶか分からない戦局、そして魅力的なキャラクター。
『ワイルダネス』が好きな人ならば垂涎ものであり、そうでない人でもきっと面白いと思うに違いない一作です。
ただ、いかんせん90年代前半の作品。
今の伊藤さんからは考えられない部分もあります。
まあ、早い話が絵のことなんですが、如何せん分かり難い。
動きが激しい肝心のガンアクション画面になると「このコマで何が起きて、このコマは何を描いているのか」がパッと把握できないことがままある。
といってもそれは今の作画と比較しての話なので、一般的な水準からすれば十分なわけなのですが…。
いずれにせよ「絵はちょっと荒い」とあらかじめ覚悟?というか認識した上でお読み頂ければ。