BAMBOO BLADE 9

BAMBOO BLADE 9 (ヤングガンガンコミックス)

BAMBOO BLADE 9 (ヤングガンガンコミックス)

  • 今回の名場面

「若いうちから手を抜く事なんて覚えるんじゃない。
まだガキなんだから後先考えず全力でやってりゃいいんだよ。
今楽ばっかしてると大人になってから本気の出し方忘れちまうぞ。」
(143〜144頁)
きょ、教師だ…。教師の言葉だ!そんなバカな(笑)。


嘘偽りなく良い意味でアニメ化により有名になったバンブレ最新刊。
今回は全編が鎌崎との練習試合からなっています。


というわけで、待望の9巻です。
男女混合7人制と、少し変わった形式で始まった試合。
(もちろんその前に若干の練習風景があります)
意外にも室江が勝ち星を重ねていくことで、徐々に鎌崎陣営の空気に変化が見られ始める。
そして、勝負は鎌崎の熱意のなさを象徴する部長の岩堀とタマキの大将戦となるのだが…。

という流れで進み、計7試合+α&1試合もの試合がこの1冊で全部終わります。
相変わらず試合風景の描写はサッパリとしたものです。
競技に重きを置かず、部活動を重視する少年漫画はなかなか珍しいですが、やっぱりこのスタイルは子気味良く、楽しい。


また、&1試合の方の教師対決は完璧ネタ路線なのですが、二刀流の結末や石橋のオチ、さらにはトロフィーの件!?などが愉快極まりない。
生徒たちもさることながら教師の二人が最高です(笑)。
直前までの話がシリアスで真面目な話だったこともあり、良くバランスが取れている感じ。


ちなみに原作者の土塚さんのあとがきにもあるように今回はコンセプトが若干違い、室江ではなく相手校…それも“男子”にメインスポットを当てた話になっています。
曰く、「どうしても描いてみたかったから。もうしません。ごめんなさい。」だそうな。
いやいや、かなり良かったです、今回も。
創作意欲を書き立てられたのか、バンブレのコンセプトではない男子に脚光を当てた話は別の企画として…ともおっしゃられており、大いに期待。


そして次巻はいよいよ10巻の大台。
次回からはフリだけされたまま一旦脇に置かれていた榊ウラが絡む話になるようです。
新キャラの登場も多く、本作品でも一番の規模のエピソードになるとのこと。
うをおおおぉぉぉ、早く次をーーー!
それから、キリノ・サヤは次で出番の少なさを取り戻しましょう…。うん、きっと…。