灼眼のシャナ 6
- 作者: 高橋弥七郎,笹倉綾人
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2009/01/27
- メディア: コミック
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- 今回の名場面
「じゃ・・・ね。私にしちゃ珍しく・・・楽しめたわ」
「火なき生あれご両人」(42頁)
&
「我が古き友よ。因果の交叉路でまた会おう」
「・・・・・・いつか望みの花が咲く日があるように。“螺旋の風琴”」(160頁)
別れは次また会う時への儀式。
マージョリー編完結となる今回。
コミックス6冊をもってようやく原作2巻までを消化するこのスローペースが素晴らしい。
遅いわけではなく丁寧だということですね。
文字媒体の小説を再現するには他の一般的なペースが早すぎるだけ。
フリアグネの残した宝具によって遂にラミーを捉えたマージョリー。
一方それを阻止すべく立ちはだかるは、一度は惨敗を喫したシャナ。
再び刃を交えても結果は同じ、と歯牙にもかけない弔詞の詠み手であったが・・・。
というわけでフレイムヘイズvsフレイムヘイズという図式が勃発したマージョリーの話が終わりました。
今回も作画に目を惹かれてやみません。
笹倉やべぇぇぇ。
なんかもうバカのひとつ覚えかと言うように毎度それしか言ってない気がしますが、凄いものは凄い。
元々良いのに更にどんどん良くなっていくから堪らない。
デザインや背景、アクションの描写などは素人目には特段何が秀でているとも分からないのですが、表情の表現力は格別。
前回で悠ニとの摩擦が解消されたシャナがイキイキとしまくってます。
3〜4巻での沈鬱な表情と比べると歴然とした違いが・・・。
輝き出さんばかりに溌剌とした表情、眩しいです。
この辺は男性作家にはない表現力っていう気がしますねー。
個人の力量を性別で大別してしまうのはどうかと思いつつも、やはり女性ならではという感じを受けます。
また一方で、「強い女性」を絵に描いたかのような人物であり常に余裕の笑みをまとっていたマージョリーが見せる怒りや悲しみの表情も変化がありありと見て取れ、とても良い。
巨大狼マルコシアスも顕現も映像化。ご苦労様です。
ストーリーありきの小説に対し、やっぱり漫画は見るものなんだなぁとしみじみ思いました。