狼と香辛料 2

狼と香辛料 2 (電撃コミックス)

駆け出しの行商人ゼーレンから持ちかけられた話のカラクリを看破したロレンス。
巧く裏をつけば儲けにつながると踏んだ彼は、パッツィオで勢力の拡大に精を出しているミローネ商会の協力を得ることに成功する。
事は万事巧く運んでいるかのように思われた。
だが、相手方の背後には思わぬ人物の影があり･･･。


というわけで待望の第2巻。
お世辞にも万人向けの明解単純な作りとは言えなかった原作を漫画の強みを最大に発揮したコミカライズで好評を博した漫画版。
今回も期待を裏切りません。


1巻では比較的ホロのビジュアルが目に付く所となっていたかと思いますが、今回は構成力や再現性など内容面でもすばらしいものを発揮してくれています。
とりわけ窮地に陥った状況に打開点となる構図を見出す場面の説明は「分かり易い」の一言。
1巻の時にも言ったことですが、小説では把握し辛く、色々な制限のあるアニメでは不十分すぎる点をフルカバー。
漫画の良い点ばかりが活かされている格好です。
狼狽するロレンスや訴えかけるような泣き顔のホロなど作画面の見所も健在。


また、ストーリー進行も次巻にて原作1巻を消化する程度のペースであり、最適と思われる配分となっています。
現状、キャラクターデザインなど画風が肌に合わないでもない限り不満点の見つからない作品です。


アニメの2期が始まるそうじゃが、漫画のわっちがおればアニメはいらんじゃろ？