シャイナ・ダルク〜黒き月の王と蒼碧の月の姫君〜 4

・3巻より引き継いでの魔獣ゴッゾロス戦の決着
・幕間のショートエピソード
・そして第一章の締め及び次章への布石を含んだ最終節
今回はこれらの話を収録。


序章にて魔王に関する俗説と真実の違いに触れ、島に送られてきた人々との和解がなり、魔王の島はシャイナダルクというひとつの国として立ち上げられました。
そしてここまでの第一章では、魔王に代わり指導者に任じられた双月姫が内に秘めた軋轢を解消し、形だけではなく心から真に手を取り合う過程が描かれます。
まさに「雨降って地固まる」という言葉がま相応しい形で、とても良い流れで落ち着いたのではないかな、と。
そうして指導者と国民の団結が得られ、島内(国内)と内政における懸念材料も一通りなくなった格好ですね。


となれば、次なる展開は外政が焦点。
折りしも外には魔王の復活と共に強大なる魔物がはびこり始めたらしく、また、それらを退治し得るだけの力を有した真の勇者が台頭してきている様子。
さて、シャイナダルクに待ち受ける次の試練は?という所で物語は一旦?終わりを告げます。


一旦?と疑問の形にしているのはこの4巻が刊行された現在、連載が終了なのか休止なのか不明なまま止まっているため。
このまま打ち切り同然に終わるとも思えない作品であり、またそうするには勿体無い作品でもあります。
一刻も早い連載の再開が望まれるところ。


尚、作画は今回もすばらしいの一言。
幕間のショートエピソードのゲストキャラクター、セルがとても怖い。
こんなホラーな絵も描けるのか、と感心させられますね。


余談。
これは3巻でも書いたことですが、戦況をRPGなどのゲームのように数値化して表現するのは如何なものか。
個人的にはこの点は今後改善して欲しい点です。