BAMBOO BLADE 11

BAMBOO BLADE 11 (ヤングガンガンコミックス)

BAMBOO BLADE 11 (ヤングガンガンコミックス)

バニ学編と称されたTV取材が室江にくるだのこないだの、という話の続き。
今回は実際にクルーが取材の下見にやってくる。
一方ウラは頑として剣道に戻ろうとせず、ついに父親はある決心を・・・。
でもそんなことより何だかほとんどTV局サイドの話がメインの11巻。


えー、うーん、これは・・・なんだろうね。
今回は単体としてみれば面白いです。
ただ、バンブレというひとつの作品の中での11巻目として考えるとひどくおかしい。
空回りしているといって過言ではありません。
室江校が脇に追いやられるだけに留まらず、剣道そのものをそっちのけでTVスタッフや出演者のアイドルの事ばかりがフューチャーされています。
読者が読みたいものと供給がマッチしてないと言わざるを得ない印象。


しかしあとがきで土塚さん曰く、これが連載当初から一番書きたかったエピソードなのだとか。
そしてこれまでの他の話はすべて行き当たりばったりで生まれたものであり、この話だけはじっくり練って作ってあるとのこと。
ま、マジで・・・?
そうだとするとその場その場で考え出した話の方が面白く、需給も合うということになりますが・・・。


尚、このバニ学編を持ってして完結となるそうです。
本来はもっと早くにこの話をやって終わっているはずだった所、色々な欲求が生まれてここまで長くなった、ともあとがきにあります。
結果的にはメインが蛇足になり、追加のエピソードがメインとして一番輝いている皮肉。
当初は想定していなかった余分なものが生まれてくれて本当に良かったなぁ。
惜しむらくはそのままこのネタはお蔵入りしていてくれたなら・・・。


とまあ散々な評価ですが、バニ学編はまだほんの序章。
導入がどうであっても本筋の内容が良ければ文句はないです。
そこはさすがの土塚さんですので、今後の展開に望みをつなぎたいところ。