咲-Saki- 第17局「悪夢」


衣の驚異的な闘牌を前に戦意を喪失しかける各校の大将。
そんな彼女らの元へインターバルの間に仲間が駆けつけ、激励する。
気持ちも新たに後半戦に臨む咲たち。
だが、それでも衣の圧倒的な強さに苦戦が続く。
しかし、何故か咲の表情からは笑顔が見られ・・・。

主人公ついにキターーー!の第17話。


衣の独走で前半戦が終わった大将戦。
このままでは良くない、と池田のところへキャプテンがかじゅのところへはモモそして咲には和が言葉をかけに訪れます。
この辺はかねてより発散していた百合っぷりが各所で展開中。
一方で衣は面識のあるプロ、解説で来ている藤田から妙なことを言われます。
これだけの大差で勝っているのに、まるで「そのままではダメだ」といわんばかりのことを・・・。
しかし、結局咲はおトイレ行けてない・・・。


とにかくも、泣いても笑ってもこれが最後の半荘、後半戦開始。
ここでも衣の支配と勢いは前半から引き続き点差は更に広がり、池田にいたっては持ち点がゼロに・・・。
それも手加減されてわざとハコ割れ*1にさせられなかったという屈辱的な扱い。
そして風越が絶体絶命となったのは言うまでもなく、これは清澄・鶴賀にとっても相当な痛手。
なぜならば、全員から点数を奪取するツモあがりが封じられてしまったから。



得意のリンシャンカイホーも封殺された咲。
打つ手なし、衣にはもう敵わないのかと思われたが・・・。
こ、ここからが凄まじい。宮永さんマジパネェっす!

  • ドラを大量に抱えて高い手となるが、ドラしか役がなくあがれない池田。
  • そしてまるで池田の手牌が透けて見えていて嘲るかのように池田のあがり牌を河に捨てる衣。
  • 役がなく、リーチもかけられない池田はこれをロン出来ず、涙を飲む。
  • と、ここで咲が池田の欲する牌をポン。
  • ツモかホウテイ牌ロンあがり(ホウテイラオユイ)しかない池田は、欲しい牌が残り1枚となり、更なる苦境に・・・。
  • そして1巡後。カンをした咲がその残り1枚をリンシャン牌からツモ。
  • リンシャンカイホーが成立するが、先の通りツモあがりは封じられている。さあ、どうする?
  • 咲の取った選択肢は、加槓。
  • 池田にチャンカン成立、役発生!

ちょ、おま!!!(笑)
ただでさえ激レアなチャンカンに差し込んで、死にかけのやつに募金とかどういうテクニック。
うおおおおおおお!主人公かっけえええ!スゲーーー!


というわけで、咲にも正真正銘驚異的な打牌が飛び出した17話でした。
あまりにも熱すぎる展開に脳汁出まくり。
来週はどうなるんだろう。



今週の余談。完全に近いイーシャンテン一向聴)地獄の牌譜描写の分析。
(今回は残念ながら麻雀がある程度分かる人向けの内容になります。申し訳ないです。)
さて、終局後の河と手牌がわかるカットはこの2点。

ここから整理すると、池田がこうで咲がこう。
かじゅは判明している牌が不足しすぎなので除外。
池田は手牌に2枚不明牌が残るので完全ではないのですが、他家の手牌と河から察するに残り2枚がなんであれどのみち聴牌できそうもない。
そして咲にいたっては、確かに聴牌不可能(藤田プロも言っていたように国士を除く)な牌譜が完全に成立しています。


しかも聞いた話によると原作では池田も完全であり、かじゅさえも完全に描写しているのだとか。
とりあえず字牌を1人1枚ずつ与えれば7枚までは簡単に消せますが、それ以外をどう組んでも聴牌できない状況を三人分矛盾なしで整合性の取れるようにしつつ、衣の捨て牌も全部用意して彼女にあがらせる組み合わせを作る。
それを鳴く機会すらないように捨て順まで考慮して牌譜として実現させるとかどんだけー。


気配やステルスとかリンシャン・ハイテイに場の支配だのと超能力まで飛び出すトンデモ麻雀な作品ですが、言われなきゃ気付かないようなところも手抜きせず、きっちりとリアルな麻雀も描き切っているのがすごいっすね。
ただのネタ作品ではなかった。
そして原作がそこまで頑張ってるんならアニメもそれを余すことなく再現して欲しくもありました。
もう1カット2カット増やすか、アングルを変えるなりズームアウトするなりすれば池田の残り2枚とかじゅのも見れたんですけどねぇ。
そこは大して重要じゃないという判断だったのかな。


*1:点数がマイナスになると強制的に試合終了。0点でも同様の扱いとするルールもあるが、この大会では0点は続行とするルールを採用。