大正野球娘。 第七話「麻布八景娘戯」


フハハ、この時を待っていたぜー!
一週間を待ち遠しく感じさせる今期の最優良作。
今週は巴が起した奇行がきっかけで思わぬ方向に話が転がって・・・。
おまえら野球しろ!(笑)という第7話。


昨今巷を騒がす辻討ちならぬ辻打ちという珍妙なる事件。
なんでも有名校の男子中学生が夜道で一球勝負を挑まれ、打ち負かされているというのだ。
という話を晶子からされた小梅。
冷や汗は出るわ顔は強張ってるわ、晶子と目をあわそうとしないわで何とも分かり易い反応。
何を隠そうそれをやっているのは巴であり、小梅は夜な夜なつき合わされているわけで・・・。
嘘をつくのとか苦手そうだもんなぁ。


でもってこちらもその噂話でもちきり。
が、タマちゃんの語る犯人像は随分と尾ひれがついていて一年生コンビが脅えるほど。
けむくじゃらで眼は赤く光り、身の丈六尺(約180cm)を越える大男ってどんだけー。


それはそうと最近のバッテリーの成長は目覚ましい、とアンナ先生。
ここいらで魔球のひとつでも覚えてはどうか、と提案。
おいおい、魔球って・・・と思いきや、なんてことはない、現代で言う変化球のことでした。
急に突拍子もないファンタジー方面に行っちゃうのかと思ったのでほっと胸をなでおろす感じ。セフセフ。
が、当のアンナは「変化球の投げ方なんて知らない。だから自分達で頑張ってくれ。」と仰せです。
そ、そんなバカな・・・。
てゆーかこの時代はまだ変化球の投げ方に指南書などなく、あまり広められてはいないみたい。
今ならそれこそ小学生でも野球をやっていれば、カーブからスライダー・フォーク・ナックルまで知っていて当然なんですけどね。


さて、変化球の会得に苦心する晶子と小梅ですが、そんな様子を尻目に巴は今夜も辻打ちやろうぜ!と小梅をお誘い。
その晩も一発で快音を響かせ、四戦全勝とのこと。
てゆーか相手の男子がノリノリなのが笑える。
「何奴!?」じゃねーよ(笑)。


日は変わって翌日。
相変わらず一向に曲がらない晶子のボール。
でも本人は曲がっていると主張。
ならば打者を立ててやってみよう、と巴。
いざ、対決!
 ↓
きれいな放物線を描く打球。
 ↓
はい、カチンときたー。
お嬢=キレやすい人で定着したいまとなってはお約束の展開。
が、何度やっても結果は同じ。
(とはいえ前回までと比べればストレートそのものは大分進歩していました。
 あがっていなかった腿がきちんと上がっているリフトアップ。
 女の子投げからいっぱしの投球フォームとしての腕の振りへの変化。ややサイド気味か。
 それらの恩恵によって、ヘロヘロ球を卒業して立派な直球と呼べるものが投げられていたと思います。)
その上小梅と巴の様子はおかしい。
ならばと小梅の家の前で待ち伏せを敢行。
事情を聞いたお嬢が今度は辻投げを始めました。
無論、巴と違って結果は・・・ね。


一方、乃枝から朝香の試合の偵察及び情報収集を命じられ使い走り状態の記子。
ブン屋らしく記録した観戦記にはダメだしをされ、どうしたものかと頭を悩ませる。
と、そこへ例のイケメン4番打者と書記を思わせる風貌の男子が資料らしきものを片手に雑談している様子。
それなんぞ?と訊いてみればスコアブックとの答え。
スコアラー記子が誕生したようです。
何気に記子は前回も前々回も出番がありましたし、一度離脱したキャラも出番がなくならずきちんと出続けるのが良いですね。


でもって櫻花会の練習場では昨晩の一件をきっかけに小梅を巡って争奪戦勃発。
ハハハ、小梅は人気ものよのぉ(*´∀`*)
というより、ここぞという時にはしっかりしてるのに普段は優柔不断というか、流されやすくモノを断ることができない性格が災いしている感じ。


で、結局三人で一緒に辻行為をすることに・・・。
待ち伏せし、さあ獲物がやってきたぞ!とそこへ一足先に怪しい二人組。
こ、胡蝶と鏡子か・・・。
が、これだけでは終わらない。
まてまてーい!と次に現れるは環に雪と静の三人。
おいぃぃぃ!誰か一人ぐらい止めるやつはおらんかったのか。
というか静、それおまえの役目だろ!一緒になってどうすんのさ(笑)。
そうか、乃枝以外の8人で八景なのか。


しかししかし、これでまだ終わりではない。
ここへ突如警官登場で場は混乱。
ふぅ、何とか撒いたぜ・・・。
と思ったら今度は泥棒と追いかけっこ。
最初は全員で追いかけ始めるが、残ったのは足が速く身のこなしの軽い胡蝶と巴。
てゆーか晶子(笑)。
何とか残った二人で挟み撃ちにしようとし、胡蝶が正面に回り込むことに成功するが、ここで泥棒冷静になって考えてみる。
こっちは大の男が二人、向こうは小娘一人。
ハハ、なんだ。こうなっちまえばもう逃げる必要ないじゃないか。
と、今度は追う方と追われる方の立場が逆転(ノ∀`)
胡蝶逃げてぇぇぇ!
(中略)
おじいちゃん、後ろ後ろ!
なんという古典的コント、最高だ。昭和のにおいがする。
ともあれ、小梅の奇策、巴の超反応、晶子の土壇場の覚醒でどうにか捕り物は成功。
だがしかーし!これでめでたしめでたしとは相成らず。
別行動中、というか巴と胡蝶についていけなかった静・鏡子ペアが警官を引き連れて乱入。
結局慌しくその場を後にすることに。


そして翌日、巴が現場に残したバットから騒動の主であることが特定されてしまった櫻花会の面々。
ただ、今回は手柄を立てたという側面もあるため、学院長から次はないようにと釘を刺されて事なきを得る。
こうして世間を騒がせた辻騒動は幕を閉じるのでした。ちゃんちゃん。


ちなみに晶子が投げたと思われる魔球(変化球)は握りからするとナックル。
が、それはあの場限りのこと。
そう易々と変化球を体得できるわけもなく、次の日試してみるも一向に曲がらず(落ちず)。
まだまだ練習が必要なようです。
(一方で、サイド気味だった投球フォームは完全なるサイドスローへと昇華。
 ワインドアップ→リストアップ→テイクバック→ステップ→踏み込み→リリースまでの一連の動作は文句なく“投手”のそれでした。)


というわけで、箸休め的な完全ギャグ回の7話でした。
1クールしかないのに休んでる暇があるかいなと思う反面、面白ければ何でもいいや、というのも正直なところ。
今週も最高に面白かったことに変わりはない次第。
世界陸上の中継の関係で来週が1回お休み、次回は再来週(8/27)となるのが辛いくらいです。