とある科学の超電磁砲 4

現在TVアニメが放送中の『とある科学の超電磁砲』第4巻。
とある魔術の禁書目録』の外伝にあたる本作は、完全書き下ろしのオリジナルストーリー。
なれど、この巻では『禁書目録』のあるエピソードと深い関連性が見られ・・・。


さて、4巻です。
物語は漫画版やアニメの『禁書目録』でも描かれたレディオノイズ編と密接にクロスリンクしたエピソードに突入。
あちらでは主人公が部外者である上条当麻であったため、一連の事態の終盤にのみ介入する形で物語が進行していました。
一方、それに対しこちらは当事者たる御坂美琴が主人公である点が最大限生かされ、事の顛末が余さず描かれているためその全容を知る事ができる構成になっています。
それだけに内容としては厳然たる残酷さを兼ね備えており、『禁書目録』でみたそれを遥かに凌ぐシリアスさやナーバスな側面を持っています。


そういった観点からすると、所々に見られるおちゃらけた場面展開などはそれだけでおもしろいばかりか、バランスを取る意味で巧い。
ふざけた計画を終わらせ、日常を取り戻すそうとする動機付けとしても良いコントラストになっています。


尚、今回のカバー下は2巻以来となるおまけ四コマを収録。
また本編の方では、これまで『禁書目録』の漫画を含めても制服とパジャマ
姿しか描かれてこなかった美琴の私服姿という珍しいものを見ることもできます。
物語も衝撃的なラストから5巻へと引き継がれますので、続きが大変楽しみです。